“教習所のドライビングシミュレーター”のエッセンスを継ぐホラーゲーム『Dead End Road』あなたは危険に満ちた夜道を無事に車で完走できるか

普通自動車の運転免許を持っているのなら、教習所にある「ドライビングシミュレーター」をプレイしたことがあるのではないだろうか。画面外から走ってくる子供に、急発進してこちらに突進してくるトラックと、生徒が運転する車には次々と理不尽な災難が振りかかる。『Dead End Road』は、そんなドライビングシミュレーターを身の毛もよだつホラーの世界観で再構築したようなタイトルだ。

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突如語りかけてくる謎の老婆

プレイヤーは気が付くと薄暗い部屋のなかに居た。目の前の暖炉では火がごうごうと燃えているにも関わらず、辺りには寒々しい空気が漂っている。右手に座っている怪しげな老婆は、なにやら訳ありげに自身へと語りかけてくる。どうやらプレイヤーはなんらかの「儀式」を執り行い、その力を借りて自身の願いを叶えようとしているようだ。老婆はプレイヤーがおそらくここに戻ってくることになる言い、「本(Book)」「鐘(Bell)」「キャンドル(Candle)」を持つようにと謎の助言を与えてくれる。

老婆が居た場所とは別の、どこかの小屋。プレイヤーは3つの赤黒く光る玉を魔法陣の上で転がし、自身の願いを唱える。すると突如プレイヤーの目の前に、幽霊か悪魔かもわらない「異形の者」が現れ、奇声を上げながら襲いかかってきた。逃げだしたプレイヤーは外に停めてあった車に乗り込み、漆黒の暗闇に覆われた道路を走りだす。老婆が教えてくれた3つのアイテムを入手し、夜明け前までに彼女の元「Dead End Road」へとたどり着けば、君は悪夢から解放されるかもしれない。

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儀式を終えると、異形の者が君を襲う
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『Dead End Road』のマップ。道中にはガソリンスタンドもある

『Dead End Road』のマップは、14の小さな町とそれを繋ぐ29本の道路で構成されている。プレイヤーは道路を走り、夜明けまでに町のショップなどで3つのアイテム「本」「鐘」「キャンドル」を手に入れ、最終目的地である「Dead End Road(終着点)」へとたどり着かなければならない。ゲーム内では車体ダメージや燃料の概念があり、車が壊れたり、事故を起こしてしまったり、次の町に辿り着く前に燃料が切れてしまうとゲームオーバー。また時間が切れて異形の者に襲われても、その時点で攻略失敗となる。

冒頭でも述べたように、実は『Dead End Road』は日本人が慣れ親しんだ「ドライビングシミュレーター」のエッセンスを多く含んでいる。暗闇に覆われた進行先には、道路の上に山積みにされたダンボールや、左右確認もせず横断する歩行者など、理不尽な災難で満ち溢れているのだ。プレイヤーは夜明けまでにという時間制限に気を使いながらも、ぎりぎり知覚できる範囲内からやってくるこれらの危険を回避し続けなければならない。たとえば異形の者から逃げようと必至に車を走らせていたら、突如目の前に逆走車が現れる。普段ホラー作品に恐怖を感じないゲーマーでも、肝っ玉を冷やすシーンだろう。

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実は対面から走ってくる車が一番怖い

さらに襲ってくるのは、”現実にあり得る災難”ばかりでは無い。車内灯が突如消えたり、ラジオから奇妙な声が聞こえたり、人影のようなものが車の前に現れたりと、怪奇現象がプレイヤーの心を揺さぶる。こういった怪奇現象で精神を揺さぶられると、プレイヤーは異形の者に取り込まれてしまい事故を起こしてしまう。リアルな危険と怪奇現象が交錯する深夜のドライビングに、プレイヤーは悲鳴を挙げる暇もなく、緊張と恐怖を感じ続けることになる。

ネタバレを避けるためこういった怪奇現象の内容は伏せておくが、その演出は非常に凝った内容かつ多彩であり、ホラー好きもそうでないプレイヤーも期待していいだろう。怪奇現象はランダムで発生し、プレイヤーの想像をひらりと超える手法で驚かせてくる。

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日本ではお馴染みのホラー演出だけでなく、予想外の仕掛けも

ほかにも本作には「お金」の概念がある点が特徴だ。ゲームをクリアするには、車の修理を請け負いアップグレードパーツや燃料を販売しているカーストアや、プレイヤーの精神状況を落ち着かせることが可能な医療ストアなどを活用しなければならない。もちろん、お金を使って指定された3つのアイテムを購入する必要もある。無事3つのアイテムを手に入れ「Dead End Road」に到達するには、何度かプレイをしてゲームのコツを掴む必要があるだろう。

『Dead End Road』はitch.ioにて、わずか2.99ドルで販売中だ。ゲームボリュームは長くても1時間から2時間といったところだが、ドライビングホラーという斬新な設定、リアルの危険と怪奇現象が交錯する恐怖感や緊張感は、ほかの作品では味わえないものだ。現在はSteam Greenlightにも登録されており、Steamのユーザーたちを悪夢のドライビングへ引きずり込もうと目論んでいる。

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