『Destiny 2』2022年までの拡張コンテンツを発表。初代『Destiny』コンテンツを含むローテーション制度も導入し、続編開発ではなく今作に注力し続ける

 

Bungieは6月9日、「Destiny 2 Reveal」を配信。最初の8分46秒をジョージ・フロイド氏の事件および人種差別問題に取り組む団体の紹介に割いたのち、『Destiny 2』の今後の展望を発表した。

Bungieはまず、2014年に始まったガーディアンたちの歩みを振り返りつつ、2020~2022年の拡張コンテンツを発表。2020年には「光の超越(Beyond Light)」、2021年には「漆黒の女王(The Witch Queen)」、2022年には「光の終焉(Lightfall)」を配信する(「光の終焉」は仮題)。2022年まで視野に入れることで、「続編を待ったほうがいいのではないか」という不安を払拭し、プレイヤーを安心させる効果もあるだろう。息の長いライブサービスゲームとして『Destiny 2』に注力するBungieの姿勢が、わかりやすく伝わる発表であった。

拡張コンテンツ「光の超越」は2020年9月23日に配信予定。すでにコンテンツ紹介および先行予約ページが公開されている(公式サイト)。舞台となるのは光の月エウロパ。上空に浮かぶ古のピラミッド艦から新たな力が生まれ、ばらばらになっていたフォールンのハウスが集結。暗黒のフォールン・ケル、エラミス率いる暗黒帝国が誕生した。ガーディアンたちは過酷な辺境の地にて、黄金時代のブレイ施設に潜入し、古の氷の下深くに眠る謎に迫る。

「光の超越」では、アーク、ソーラー、ボイドとは異なる、未知のパワー「ステイシス」が登場。新たな属性パワー、スーパースキルを操れるようになる。タイタン、ウォーロック、ハンターはそれぞれ異なる方法でステイシスを行使するという。そのほか、新しいエキゾチック武器や新レイド「ディープストーン・クリプト」が登場する。

また、コンテンツのローテーション制、Destiny Content Vault(以下、DCV)を導入することも発表された。『Destiny 2』はコンテンツの拡張が続くライブサービスゲームであるがゆえに、ファイルサイズの肥大化に悩まされている(最大115GB)。毎年25GB相当のコンテンツが追加されており、このままではファイルサイズが膨張するばかり。効率的なアップデートやメンテナンスを妨げるほか、不具合の発生も招いているとのこと。

そこで、あまり遊ばれていない古いコンテンツをゲームから除外し、保管庫となるDCVに送るという。今秋(9月22日予定)には、火星、イオ、タイタン、水星、リヴァイアサンが除外対象となる。それらのコンテンツと関連するエキゾチック武器については、別の入手方法が設けられる。ライブゲームから外れるコンテンツがある一方で、復活を果たすコンテンツもある。DCVには初代『Destiny』と、ライブゲームから外れた『Destiny 2』のコンテンツが含まれており、DCVからは毎年、ライブゲームへと復帰するコンテンツがいくつか選ばれる。「光の超越」が待つイヤー4では、ストライク3種と「ガラスの間」レイドを含むコスモドロームが復活を果たす。

「光の超越」配信時に含まれるロケーションは、新エリアとなるエウロパ、復活を果たすコスモドローム、月、入り組んだ岸辺、夢見る都市、EDZ、そしてネッススである。こうしたDCVおよびローテーション制度の導入も、続編開発ではなく『Destiny 2』としての長期運営を視野に入れた取り組みだ。なおPvPのマッププレイリストは『Destiny』『Destiny 2』のミクスチャーとなり、 ギャンビット/プライムギャンビットはひとつのゲームモードに統合される。

Bungieは『Destiny 2』のPlayStation 5/Xbox Series X対応についても言及。PS4/Xbox One版のプレイヤーは、PlayStation 5/Xbox Series X版に無料でアップグレード可能。マイクロソフトは、Xbox One版のゲーム購入者が、同ゲームのXbox Series X版を無料で入手できるSmart Delivery機能を発表済み。ゆえにそれほど驚きではないが、PlayStation 4/PlayStation 5版『Destiny 2』においても移行機能が提供されるというのは、嬉しい知らせだ。

次世代コンソール版は60fps/4K解像度に対応(現行機版は30fps/1080p)。世代間(PS4とPS5。Xbox OneとXbox Series X)のクロスプレイもサポートするという。また2021年には、PlayStationとXboxのクロスプラットフォームプレイ実現を目指すとも語られた。次世代コンソールに向けた対応、そしてクロスプレイの実現により、継続して遊びやすい環境が整えられる。

長期的な構想が明かされた『Destiny 2』。6月10日からは新シーズン「到来のシーズン」が開幕している。