もし、あなたが日々の生活の中で理不尽な目にあったら……。
「上司のミスを自分のせいにされた」
「大雪の中、大学についたら“本日休講”の張り紙が」
そんなやり場のないモヤモヤを胸に抱えてしまった時、ぜひ『OmniBus』を起動してほしい。きっとあなたのストレス解消に役立ってくれるはずだ。
Amir Badri氏とJeremy Crockett氏の二人組によるBuddy Copsが開発中の『OmniBus』は“宇宙最強のバス”の運転手となり、市民が押し付けてくる無理難題をバスで解決、あるいは華麗なドライビングテクニックでハイスコアを目指すという、なかなかにクレイジーなバス・シミュレーションゲームだ。Kickstarterで8000ドルを集めた本作は2016年2月に製品版発売を予定しており、現在はitch.ioで無料デモ版の配布を行っている。
無料デモ版で体験できるのは、「Story Mode」と「Free Play」の一部のみだが、本作の雰囲気をつかむには十分だ。バスはゲーム開始と同時に勝手に前進し停止や減速は一切できず、パッドまたはWASDキーで制御するのだが、時速100㎞前後で爆走するバスの操作はなかなか難しい。ビルやショップの外壁をぶち破り、墓石を跳ね飛ばし、乗用車を巻き込み激しく横転してもしぶとく走り続ける姿はさながら『Goat Simulator』のヤギか『塊魂』の王子といったところ(どちらを思い浮かべるかで世代がバレるが……)。
Story Modeには、市民からの依頼内容に合わせてちょっとしたギミックも用意されているが、特に難しいものはない。というより眉間にしわを寄せ、真面目に攻略していくゲームではないと断言したい。市民の無茶振りや、空のかなたへ吹っ飛んでコースアウトしていくバスを眺めゲラゲラ笑いながらプレイというのが、たぶん『OmniBus』の正しい楽しみ方で、ストレス解消にはもってこいの作品だ。
Free Playはただバスを走らせるだけでなく、MAP内のギミックや建物を利用したハイジャンプや回転技(横転とも言うが)でスコアを稼ぐのだが、StoryModeと異なり二階建てバスや連接バスを任意に選べる。製品版にはさらに数多くのバスが実装される予定なので、バス好きにもたまらないはずだ。
製品版に実装予定のゲームモードや、豊富なバスの種類などを公式Twitterで画像・動画とともに紹介しているので。バス愛好家および、心にストレスを抱えた読者はぜひチェックしてほしい。また、先述のとおり、『OmniBus』の発売予定は2016年2月ともう目前。正直、このシンプルなバス・シミュレーションでいったいいくらの価格をつけてくるか気になるところだが、短時間に手軽に遊べて気分もスッキリしたい人にはおすすめである。