気になるあの子に告白して振られるまでの数分間を繰り返す無料の学園アドベンチャー『Confess My Love』

Confess My Love』は、好きな女の子に告白する直前から振られるまでの数分間を繰り返し体験する短編の学園アドベンチャーゲームである。中国のゲーム開発者Eimo氏を中心に、「LR Studio」名義で活動する小さな開発チームが手がけた作品であり、英語字幕付きのPC版がSteamにて無料公開されている(日本語は非対応)。2017年5月20日に配信されたSteam版はユーザより好評価を得ている。

本作の主人公は、15歳の内気な少年「Willie」。クラスメイトの少女「Liza」に好意を伝えられずにいる。教室で居眠りをしていた「Willie」が目を覚ますと、すでに時刻は午後7時近く。家庭の事情で夜間にバイトをしている「Liza」は、仕事前に宿題を済ませようと放課後まで教室に残り、一人で黙々と勉強を続けている。人気のない夜の学校。いまなら人目を気にせず告白できる。絶好のチャンスだ。さあ勇気を出して「Liza」に声をかけなくては。はやくしないとバイト先に出かけてしまう。

いや、まてよ。教室を見渡すと、生徒がもう一人居残っている。紫ヘアーの少女「Julie」である。こんな夜遅くまで何用だろうか。彼女に話しかけ、退室してもらうよう優しく誘導する「Willie」と、頑なに拒む「Julie」。彼女いわく「Willie」が「悪巧み」しないよう見張っているのだそうだ。「悪巧み」? 一体なんのことだろうか。とにかく「Julie」を帰らせて、「Liza」に想いを伝えなければ。そうだ、今朝買っておいたケーキがある。こいつをプレゼントすれば喜ぶだろうなぁ……。

なぜだか帰りたがらない「Julie」

プレイヤーは主人公「Willie」を操作し、「Liza」に告白するまでの数分間を繰り返し体験する。告白するまでに教室内の机や黒板を調べたり、「Julie」と会話したり、ちょっとしたパズルを解いたりと、ゲームプレイはいたってシンプル。行動エリアも教室内に限定されている。エンディングは全部で20通り 。結末は会話の選択肢や告白するタイミングによって変動する。また新しいエンディングにたどり着くことで、次回プレイ時の教室内にわずかな変化が生まれる。すると「告白」イベント以外の要素にも関心がいくようになる。たとえば二重ロックがかかった怪しい手帳。続いて、会話を重ねるうちに、いつしか主人公の相談相手となる「Julie」の存在。そもそも何故同じ数分間を繰り返しているのか、という根本的な疑問も湧いてくる。

同じ数分間、とはいっても先述の通りエンディングによって「Liza」の反応は異なる。「学生が恋愛にうつつを抜かしてはダメ」と好き嫌い以前の段階でストップをかけてくることもあれば、「他に気になる人がいるの」とストレートに断りを入れたり、「星座の相性が悪いから」「男の子より女の子が好きだから」など変化球を投げてくることもある。断る理由に一貫性はないが、何をやっても拒絶の言葉で返されるという大枠部分にはブレがない。

告白。鼓動が高まる瞬間

作中日記の内容から察するに、「Willie」と「Liza」は気軽に話し合うような関係ではなく、「Willie」の片思いなのか両思いなのか全くの未知数なのだろう。相手の気持ちを探る材料が不足したまま、自分自身の気持ちだけがパンパンに膨れ上がっている。もはや思いの丈を日記帳にぶつけるだけでは足りず、爆発寸前の気持ちを一方的に伝えることしか頭にない。両者ではなく自分の気持ちだけで暴走する、甘酸っぱい思春期ならではの苦悩を、軽やかなユーモアを交えながら描いたのが『Confess My Love』である。

そうした苦悩を抱えた人の中には、気持ちをぶつけたいけれど「最悪の可能性」を受け入れる準備ができなくて、もしくは失敗するイメージしか浮かばなくて、何も進展させないままズルズルと時を過ごしてしまう方もいるだろう。あとから生じる後悔の念。それこそが「Willie」が作中で経験していることなのかもしれないが、はたしてどうだろう。全ての結末、すべての拒絶の言葉を飲み込み、強い想いに突き動かされた少年「Willie」の終着点を見届けようではないか。なお攻略に行き詰まった方はこちらのガイドを参考に。

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