Gamers Geographic 創設にあたり

 

[本稿は旧Gamers Geographicのアナウンス記事です]

 

この度、あらたなゲームメディアとして弊サイト『Gamers’ Geographic』を発足いたしました。立ち上げにあって、関係各位による多大なるバックアップと応援をたまわりましたことを篤くお礼申し上げます。

 

メディアにかぎらずゲーム系サイトが数多あるなか、Gamers Geographic(以下『GGeo』)が目指す最大の目的は、「意見の発信」にあります。昨今、おどろくほど大量のゲーム関連情報が日々発信されてい ます。しかしその実質の大半はプレスリリースとそのコピー&ペーストや台本通りのティーザーなどで占められています。時折発信される”意見”も、主義なき 主張と情報の渦の中に埋没しているのが現状です。ゲームメディアは、ゲーム企業とともに硬直化しつつあります。

GGeo は”意見”を主とする場です。意見とはじつに厄介なものです。ほんのわずかな、さじ加減ひとつで偏見や罵詈雑言に留まります。偏見と意見の隔たりを定義す るものは、主観です。しかるに一般論として、意見を申し述べるにあたっては主観の排除が最初の課題となります。

 

しかし、主観を無くすことは不可能です。人が言葉を発した時点で、どう策を弄したところで主観的なものです。そこで求めるのは、洗練された主観で す。発信者が認識しうる限りの主観性を除去した上で、取り除きようのない良い意味での個人臭、個別の経験に依存した”意見”。それをGGeoは追究しま す。

「意見」は情報発信として、一次ソースに比肩する重要性を秘めているにもかかわらず、現在国内では個人の非商業活動により辛うじてその火を絶やさずにいるにすぎません。GGeoはそこに薪をくべます。

こうしたコンセプトのサイトを考案した際、とあるゲーム開発者から「ゲームをするやつの99.9%はゲームのことなんか好きじゃないかから、それを ふまえて99.9%向けに作れ」とアドバイスされました。私はあえて0.1%に賭けたいと考えています。ニッチ狙いであるとかブルーオーシャン戦略である とかいったお手本通りの動機ではありません。ただ単にゲームを愛しているだけです。

真剣勝負。
真剣勝負。

とはいうものの、はっきりとイメージが具現化しているわけではありません。いささか場当たり的ではありますが、今後コンテンツを構築していきながら 方向性を固めていきます。コンテンツは「コラム」「インプレッション」「インタビュー」「ニュース」の4つを軸とする予定です。

 

コラムと一口にいってもその性質は多岐にわたります。GGeo ではその内容について、特段の制約を設けません。なんらかの形でゲームに関連していること、それだけが条件です。極端な話をするとデジタルゲームの範疇す ら飛び越えることもありうるでしょう。たとえば、デジタルゲームに関係していさえすれば、ボードゲームや TRPG 、麻雀や花札が話題の中心にある記事でもかまいません。問題は、そこに「意見」があるかどうかだけです。また、取り扱うタイトルに制限することはありませ ん。インディーだろうが AAA だろうが、素晴らしいものは素晴らしいですし、suck は suck です。

インプレッション記事はウェブ上にごまんとあります。わざわざ Amazon のレビューや掲示板の書き込みにあるものをコンテンツとするのか。その理由は、バックボーンの担保にあります。「誰が書いたのか」はインプレッションにお いて極めて大きな要素です。また、散見される”感想文”は、仮にそのゲームがつまらないとすれば「なぜつまらないのか」「誰にとってつまらないのか」「何 と比較してつまらないのか」「前作と比べてつまらないのか」「定量的に分析してつまらないのか」等、詳細へ切り込まれているケースは稀有です。GGeo のインプレッションは、書き手が血を吐きながらプレイしたゲームへの、魂を削った陳述となります。

なおコラムやインプレッションについてはサイトの性質上、執筆者の誰かが書いた内容について、GGeo 内で反論が別の記事として投稿されるといったこともありえます。

インタビューは力強く構築していきたいコンテンツです。GGeo が求める「意見」を直接発信してくださる方へ積極的にコンタクトしたいと考えています。逆に、インタビュー風の広告は弊サイトの主旨に合致しません。あく までも、筋書きのない真剣なやり取りからにじみ出る本音を発信することが目標です。

ニュースは、運営上避けて通れない分野です。日々ゲームにまつわる興味深い話題は次々と飛び出しています。しかし、GGeo はプレスリリースのコピー&ペーストマシンではありませんし、不確定なうわさを扇情的に煽る場ではありません。興味深いニュースがあったとすれば、それが なぜ興味深いのか?何に着目すべきなのか?といった視点からスタートすることで、「では何が言えるのか?」が主体となります。ゆえに、速報性は求めませ ん。

20130913-gamers-geographic-002

Gamers’ Geographic はまだ産まれたてどころか、受胎したばかりです。今後の展開を現段階ではっきりとお伝えすることはかないませんが、ゲームを語らう場として国内外において 存在感を発揮できるよう邁進します。みなさまのご理解とご協力、そしてゲームへの愛をたまわりますよう、なにとぞよろしくお願い申し上げます。