Xperia Tablet Z そして入浴へ
Okunokami の家にあるガジェットや、新しく買ったガジェットをどうにかしてゲームに役立ててみる不定期連載です。物欲四散!
増税前の駆け込みというには若干早く、2 ヶ月ほど前に Xperia Tablet Z を購入しておりました。しかし、なぜ 2 ヶ月たった今本稿を執筆するにいたったのか。ネタがなかったから引っぱりだしてきた、たしかにそれもひとつの要因です。しかしそれだけではありません。筆 者の環境やスタイルゆえに、机上ではどうしても Xperia Tablet Z の真価を発揮できなかったのです。
適材適所とは
まず、筆者の環境です。ディスプレイが正面と左右に 3 台あります。おもにゲームは正面のモニタでプレイしており、左右のモニタはSkypeやブラウザが情報を表示しています。この時点で、タブレットは情報表 示端末として機能しなくなります。ゲームをプレイ中にマウスやキーボードからから手を離してブラウザを操作するでしょうか。ましてや今はゲームをプレイす るさい、強制的にフルスクリーンになるのがあたりまえの時代でもありません。Alt + Tab で切り替えるほうがはるかに効率がよいのです。
モニタ上で表示しきれないなにかの情報を表示しっぱなしにしておく、というのが用途のひとつではあります。しかし、そのような情報がどれだけあるで しょうか。タブレット用コンテンツならいざしらず、攻略情報程度であればモニタで表示すればよいのです。そのタブレット用コンテンツも、PCの前に座って ゲームしている状態ではどれだけ遊ぶか怪しいところです。タブレットはモニタのかわりにはなりえません。
リビングで利用するばあい、Xperia Tablet Z はちょうどいい端末といえるでしょう。Surface Pro を鞄から引っぱりだしてきて立ち上げるというのはいささか面倒です。Surface Pro のスペックは、本連載第 1 回目の とおりタブレットというよりはノートPCそのものです。タブレットと比較するまでもない性能をもっています。しかし、それゆえに絶対に勝てない部分があり ます。重量とバッテリの持続時間です。Surface Proは907グラム(本体のみ)。Xperia Tablet Z は495グラム。倍近い重量差です。バッテリの持続時間についても、Surface Proは実測でおよそ4時間。Xperia Tablet Zは公式サイトでもっとも短いものでも8.2時間。倍近い差です。ノート PC 用のCPUを搭載し500グラム程度の軽量さ、バッテリは10時間近く……2014年現在の技術で製品にすることは不可能でしょう。
……そんなことを書いていた矢先、Xperia Z2 Tablet が 発表されました。筆者は購入する予定はありません。これから購入するのであれば、間違いなくこちらでしょう。発売は 5 月下旬です。スペックについては公式サイトをご覧いただくほうがよろしいでしょう。定価も同程度の 5 万円前後なので、これから Xperia Tablet Z を買うよりはこちらを購入すべきでしょう。早くて軽くて薄くて、なにより新しいのですから。
こうなると、自宅で Surface Pro を使用するケースはほとんどありません。あるとしたらリビングでどうしても Windows を使用しなければならないケースのみでしょう。年に何度あるかわかりません。そして 10 インチの Xperia Tablet Z を外に持ちだすこともありません。外出時に利用するのは 7 インチの Nexus7 です。
風呂タブのメリット
ではなぜ iPad や Nexus10 ではなく Xperia Tablet Z を購入したか。狙いはただひとつ、防水機能です。一般家庭で日常的に水濡れリスクがある場所はキッチンと浴室ですが、今回は浴室での利用、つまりは風呂タ ブをメインの用途として購入しました。入浴時にメガネと ともに持ちこみ、湯船の蓋を半分閉めてそこに端末を乗せて利用します。おもな用途は web サイトの閲覧、たとえばパッチ情報などのチェックや新コンテンツの確認。Skype のチェック、TeamSpeak の利用まで、Android でこなせることはひととおり可能です。
ほかにも防水タブレット製品は存在します。競合製品としてはキャリアモデルをふくめると結構な数となりますが、回線契約数をこれ以上増やしたくない ため非キャリアモデルに限定します。また、Android 3.x のような古い端末をさけて選択するばあい、Xperia Tablet Z か Arrows Tab のどちらかとなります。SOC が APQ8064 か Tegra3 か、Androidバージョンが 0.1 ちがうか、IPX8 の防水性能は必要かといった細かい部分のちがいになります。クレードルは Arrows Tab なら本体同梱、Xperia Tablet Z は別売です。筆者はおもに宗教上の理由で決定したため Xperia Tablet Z を購入しましたが、Arrows Tab でも同様の運用は可能です。
また、いくつかのAndroidコンテンツも当然ながらプレイすることが可能です。ここ最近では『O’REILLY COLLECTION』 をプレイしておりますが、ここからじっくりと調べものに派生することができるのは風呂タブならではのスタイルです。だいたい 30 分から 40 分でのぼせてくるため、作業時間がはっきりと区切られているのもポイントです。なにかひらめいたことは、湯船からあがる前にカレンダーなり Evernote なりにメモしておけば忘れることもありません。これを怠ると、筆者は体をふいたあたりで別のことを考えはじめ、あれなんだっけ、思いだせないとなります。
Android には Kindle アプリもあるため、読書も可能です。もちろん Kindle で販売していない書籍は読むことができませんが、ここ1~2年で参加する出版社も増えてきました。電子書籍を読むさい、手で持って読むばあいは 7 インチ端末のほうが快適です。筆者は湯船の蓋に立てかけることによって、ほぼハンズフリーの状態で利用しています。角度やポジションにこだわりがある場 合、100 円ショップにあるようなもので代用・作成してもよいでしょう。
ゲームを延長する
プレイするだけがゲームではありません。興味をもち、web サイトをめぐって情報を集め、プレイ開始後も情報を追いつづける。そのすべてがゲームの延長なのです。家族や友人の手により、見たことも聞いたこともない ゲームが突然目の前にあらわれることもあるでしょう。情報がなにもないゲームをプレイすることも、ゲームの楽しみかたのひとつです。しかし、ゲームに手を 出す過程からしっかりと楽しんでいくこともまた楽しみかたのひとつなのです。もちろんプレイを開始したのちも、情報をアップデートしていく楽しみがありま す。ゲーム自体が更新されていくオンラインタイトルはもちろんですが、オフラインタイトルでも情報収集はかかせません。
もちろんこういった情報収集は通勤時に電車内でもおこなっています。しかし、電車の中と入浴中ではまたちがった環境です。気分的にもリラックスでき ますし、誰かに邪魔されることもありません。リラックスし、かつ集中できるのです。防水タブレット・スマートフォンをお持ちのかたは、一度試してみてはい かがでしょう。