『スプリンターセル ブラックリスト』の接続問題を問い合わせたユーザーは、UbisoftからBANされるとの報道。しかしそんな事実はない

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Ubisoftの旧作のサポートをめぐって公式フォーラムに波乱がもたらされたようだ。同社が2013年に発売したステルスアクションゲーム『スプリンターセル ブラックリスト(Tom Clancy’s Splinter Cell Blacklist)』。PlayStation 3/Xbox 360/Wii U/PC向けに発売されたほか、現在はSteamでもPC向けに配信されている。プレイヤーは、アメリカ大統領直属のエージェント「スプリンターセル」となり、単独で敵地に潜入し極秘裏に任務を遂行。誰にも見つからず誰も殺さない「ゴースト」、正面切って敵と戦う「アサルト」、密かに敵を仕留めていく「パンサー」というプレイスタイルを、ミッション内容や自分の好みによって使い分けながらプレイすることとなる。 
 

 
本作はSteam版だけ見ても、1日200人~400人程度の同時接続数をキープ(SteamDB)。また公式フォーラムにおいても、2013年当時から続くマルチプレイ呼びかけスレッドに、今年に入ってなお書き込みが見られる。実に8年前のゲームながら、一部のプレイヤーには今も遊ばれ続けているわけだ。 

ところで本作にはシングルプレイのキャンペーンモードのほか、マルチプレイモードが存在する。4Eミッションでは協力プレイが可能で、最大2人による画面分割/オンライン協力プレイが可能。またオンラインによる対戦も用意されており、全国のプレイヤーと最大4人のチームを組んで対戦ができる。チームに分かれて拠点を奪い合ったり、それぞれの目的を阻止したりと、さまざまなルールでの対戦をおこなうことが可能だ。 

ただしこれらのマルチプレイモードをめぐって、ある波乱が生じたようだ。Ubisoft公式フォーラムの『スプリンターセル ブラックリスト』サブフォーラムのスレッドにおいて、UbisoftのカスタマーリレーションシップセンターのTara Reichley氏を名乗る人物から告知が投稿された。その内容が議論を呼ぶものであった。
  

 
Reichley氏によれば、現在多くのユーザーから、『スプリンターセル ブラックリスト』のマルチプレイヤー・協力モードにおける接続障害について問い合わせが送られてきているという。本件について、開発チームはすでに問題を把握しているとしている。しかしながら、『スプリンターセル ブラックリスト』については、同作が旧作であること、そしてプレイヤーベースが比較的活発でないことを踏まえ、あえて問題を放置しておく判断がとられたと述べた。 

Reichley氏は同作のプレイヤーに対し、同問題についてこれ以上サポートチケット(問い合わせ)を作成しないように要請。カスタマーサポートが本件に関する決定権をもっていないこと、そして解決できない問題への問い合わせで圧迫されると、ほかの問題への対応が妨げられることを理由として挙げている。 

そして注目を集めたのがその後に続く記述。Reichley氏は、今後『スプリンターセル ブラックリスト』の接続問題に対してサポートチケットを送付したユーザーは、7日間のBANを受けると予告したのだ。BANの間はUbisoft Storeにて購入ができなくなるほか、Ubisoftウェブサイトにログインできない、Ubisoftアカウントにログインできない、Ubisoft Connectを通じてゲームをプレイすることができないといった処分を受けるとのこと。ただしオフラインでのプレイは可能とされている。本件については、カスタマーサポートがBANを解除することはできないと伝えられた。また問い合わせ以上の攻撃的な行為については永久BAN処分に相当するとしている。 
 

 
くわえて『スプリンターセル ブラックリスト』の接続問題に対処しようとしているユーザーのなかで、古いバージョンのUbisoft ConnectやUplayランチャーを意図的に使用しているユーザーもBANの対象になるとした。旧バージョンは安全性を保証できないため、意図的にそうしたバージョンを利用することはUbisoftアカウントやUbisoft全体の安全性を侵害するおそれがあるためと語った。 

本件については、多くのユーザーから反感が寄せられた。海外フォーラムResetEraにおいては、「問い合わせすら許さないのか」「冗談かと思った」などと、激しいバッシングが寄せられている。 

ところが本日午後、当該スレッドは削除。そしてUbisoftの広報は、当該投稿は同社サポートスタッフのメンバーのものではなく、Ubisoftの従業員になりすましたユーザーによって作成されたと海外メディアのKotakuに伝えた。コメントを投稿したなりすましユーザーは現在BANされているとのこと。 
 

 
「問い合わせをしたらBAN」という厳しすぎる対応は、改めて見ると荒唐無稽でもある。とはいえ、詳細にわたる記述の内容から、書き込みを信じ込んでしまったユーザーも多かったようだ。Ubisoftとしては、とんだとばっちりを受けるかたちとなった。ちなみに『スプリンターセル ブラックリスト』は現在Steamにて、75%オフのセール中。12月2日まで、660円という破格で入手可能だ。 

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