『ゼノブレイド2』が、“今”ふたたび脚光を浴びトレンド入り。任天堂の新機能が浮き彫りにした、数多くの新冒険者達

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日本のTwitterの一部地域にて、1月13日より『ゼノブレイド2』がトレンドに入り続けている。『ゼノブレイド2』は2017年12月に発売された作品。また大型DLCの発売日も2018年9月とかなり昔だ。旧作であり、今日が発売記念日でもない。なぜ話題にのぼっているのか。それは任天堂が提供する新機能が関係しているかもしれない。


『ゼノブレイド2』は、Nintendo Switch向けに発売中のRPG。開発を手がけるのはモノリスソフトだ。巨神の身体を舞台とした世界観や、広大なフィールドといったシリーズの魅力を引き継ぎつつ、サルベージャーであるレックスとそのパートナーであるホムラ/ヒカリの壮大な冒険が描かれる。同作における過去の物語を描く大型DLC「黄金の国イーラ」も発売中だ。

発売から4年以上が経った同作が、なぜ今話題を呼んでいるのか。それは任天堂が提供する新機能の影響があるだろう。任天堂は本日、マイニンテンドーユーザー向けの機能「My Nintendo Switch History 2021」を公開した。つまるところ、2021年にどのようなゲームを遊んだかをまとめる機能である。マイニンテンドーのプレイ記録に基づき、同年にもっとも遊んだゲームを数字にて開示するほか、ゲームの好みを分析する機能もあり。ベストゲームを選ぶといった楽しみもある。いずれのデータもSNSでシェア可能。こちらからアクセスし、マイニンテンドーアカウントでログインすれば機能群が確認可能だ。


そして、このデータをSNSにシェアしているユーザーの中で、『ゼノブレイド2』を2021年もっとも遊んだという人が非常に多いのである。それゆえにTwitterでは「Xenoblade2 (ゼノブレイド2)」とつぶやくユーザーが大量に現れ、トレンド入りをはたしたのだろう。ではなぜ2021年になり、多くのユーザーが『ゼノブレイド2』を遊ぶことになったのか。

大きな要因としては、『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』(スマブラSP)にて、ヒロインであるホムラ/ヒカリが参戦したことが大きそうだ。2021年2月に、同作のDLCファイターとして参戦したホムラ/ヒカリは大きな注目を集めた。参戦ムービーも開発元であるモノリスソフト製で、切り替えキャラとして制作されたことも含めて、かなり気合を入れて作られたようだ。スピードタイプのヒカリ、パワータイプのホムラ。その性能や『スマブラSP』にはやや珍しい美少女キャラとして知名度を上げたのだろう。


ホムラ/ヒカリの参戦時から、ニンテンドーeショップにて『ゼノブレイド2』がチャート上位に登場。パッケージ版の品切れなども報告されてきており、『スマブラSP』経由で多くのユーザーが流れたことが推測されてきたが、改めて新規ユーザーが数多くアルストへ旅立っていたことが浮き彫りとなった。

とはいえ、単に新規ユーザーが多いだけでは今回脚光を浴びることはなかっただろう。同作のボリュームの大きさが、その存在感の強さを際立てている。『ゼノブレイド2』のボリュームは非常に多い。ユーザーによるプレイ時間集積サイトHowLongToBeatを見ると、メインストーリーのみのクリア時間平均は64時間30分。寄り道をしているユーザーのクリア時間平均は111時間に及ぶ。本作には広大なフィールドと、多彩なサブクエストが用意されており、コンテンツ量が多いのだ。またやりこみの上では“ナナカツ”と呼ばれる時間経過系のアクティビティをこなすこともあるため、コンプなどを目指すプレイヤーのクリア時間はさらに膨大になるだろう。単に長いだけでなく、長く遊べるほど熱中できるゲームとも紹介できる。

【UPDATE 2022/1/13 16:40】
ナナカツの説明を修正


『スマブラSP』により、『ゼノブレイド2』ユーザーが増えたこと。『ゼノブレイド2』そのものが大ボリュームな作品であること。このふたつの要因が結びついたことで、今回ふたたび注目を集めたのだろう。2017年のゲームが、ひとつの機能追加によって脚光を浴びるのは非常に興味深い。なお『スマブラSP』のプロシーンにおいては、最近になりオフ大会でホムラ/ヒカリを使用するプレイヤーが増えている(関連記事)。昨年末に開催されたSMASH World Tour 2021では上位3名がホムラ/ヒカリを使用(併用)しているとして話題を呼んだ。ゲーム本編に加えて、『スマブラSP』でもホムラ/ヒカリについては注目の的となっているわけである。


開発元のモノリスソフトの『ゼノブレイド』シリーズ開発チームは、新規RPGプロジェクトを開発中(公式サイト) 。モノリスソフトも新たな展開を考えているだろう。一方で『ゼノブレイド2』は、任天堂のサポートを得て着々とファンを増やしているようだ。任天堂の他大型タイトルの部分開発にも携わるなど、活躍光るモノリスソフト。同社の新作発表については、増え続けるファンも含め、熱い視線が注がれそうである。

なお、「My Nintendo Switch History 2021」の公開によって、『ゼノブレイド2』だけでなく、『モンスターハンターライズ』や『あつまれ どうぶつの森』『スプラトゥーン2』といったタイトルもSNSに数多く投稿されている。同サイトを覗き、自身の2021年Nintendo Switch上でのゲーミングライフをチェックしてみるといいだろう。




※ The English version of this article is available here

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