『Dead by Daylight』今後の方針を伝える開発チームアップデート前編公開。マッチング改善やコンソール版ベータなど実装予定

 

Behaviour Interactiveは現地時間1月3日、『Dead by Daylight』の今後の展望を明かす開発チームアップデートを公開した。次回以降のアップデートにて実装されるゲームデータ再編や、マッチメイキング改善および機能追加が予告されている。今回のアップデートは前編と題されており、後編は明日公開予定だ。
 

 
『Dead by Daylight』は、殺人鬼1人と生存者4人に分かれて対戦するオンラインゲームだ。本作は2016年にPC向けにリリースされ、以降コンソール向けにも展開。アップデートを重ねながら5年以上にわたってサービスを続けている人気作品だ。今回の発表では、アップデートにかかる時間を短縮する措置や、マッチングシステムの改善および新たなベータテストシステムの導入が予告されている。内容を以下に紹介する。

まず、ゲームデータの整理について。開発元は本作におけるアップデートについて、現状では時間がかかりすぎる場合があると認識しているとのこと。原因は、長年にわたるサービスでゲームデータが大きくなったためだ。この問題を解決するために、Steam版では多くのデータに圧縮を施してアップデート速度向上を図るとのこと。必要な容量も約18GB削減する見込みだ。また、実装されるタイミングでは全ゲームデータの再ダウンロードがおこなわれるため、その時に限り大容量のダウンロードとインストールが必要になる。今後のアップデートを円滑にするための、必要な大整理というわけだ。ゲームデータ整理は次回チャプター間アップデートにて適用される予定。また、ほかのプラットフォームについても追ってデータの再構成をおこなうとのこと。
 

 
続いて、マッチメイキングの改善について。開発元はマッチングについては随時調整をおこなっていると前置きしつつ、今後の変更予定について触れている。まず、欠員の補充について。現状ではロビーで欠員が出た場合、スキルレーティングより速度を重視する仕組みになっている。つまり、“場違い”なほどの熟練者が初心者たちのなかに入ってしまう場合があるのだ。この点について、今後は速度とスキルのバランスの取れた欠員補充を模索していくとのこと。また、マッチ中に退出者が出た場合のスキルレーティング変動も、公平となるよう改善する見込み。ほかにも、長期間プレイしていなかったプレイヤー向けのレーティング調整も視野に入れているそうだ。

マッチング関連では、複数サーバーにまたがるマッチングも実装される。本作では現在、通信状況がもっとも良好なひとつのサーバーだけを利用する仕組みになっているそうだ。しかし今後は、ふたつ以上のサーバーと通信状況のいいプレイヤーについては、どちらでもマッチメイキングが可能なよう変更予定とのこと。マッチング対象プレイヤーを増やすことで、マッチメイク速度を速めつつスキルバランスが合いやすくする狙いだ。なお、本作は2019年時点での発表では、アジア地域においてシンガポールと東京にサーバーをもっている。

生存者側ソロプレイについての改善案も発表されている。生存者側にとって、連携は大きな武器となる。そのため、ソロでプレイしている生存者は、ボイスチャットなどで連携をとるパーティープレイヤーに比較して生き残りづらい傾向がある。この状況を公平にするため、ソロプレイヤー向けに「ほかのプレイヤーが何をしているか」などの情報を表示する機能を検討しているそうだ。ただ、こちらはあくまで初期案であり、今後お蔵入りする可能性もあるとのこと。本作は非対称マルチプレイというシステムもあり、殺人鬼が不利になりがちな傾向がある。開発元としては、ソロとパーティー生存者の格差を埋めたいものの、生存者有利になりすぎないよう慎重に調整したいようだ。マッチングに関する一連のシステムは、次回ではなく今後のアップデートで将来的に実装予定だ。
 

 
そして、次回アップデートより実装されるのがベータテスト参加機能だ。こちらは現在Steam向けに実施しているPTBとは別の機能で、コンソール版からも参加可能。次回ベータテストでは、「新もがきシステム」が利用できる。ボタン連打ではなく、発電機修理時のようなスキルチェックを繰り返す方式だ。こうした変更は、身体的なハンデにより連打操作が難しいプレイヤーに向けたアクセシビリティ向上の一環として、昨年より予告されていた(関連記事)。

また、ベータテストとは別に、インタラクト切り替え機能が次回チャプター間アップデートで実装される。長押しが必要なインタラクトを、ワンタップでのON/OFF切り替え方式にする設定だ。具体的には、発電機の修理などが該当するだろう。緊張感あるホールドの必要がなくなり、指への負担が減りそうだ。開発元は「皆さんが目を離してる隙を分析してスキルチェックを出す機能はそのまま残しますけどね」と冗談を飛ばしている。発電機修理中に鼻が痒くなる機能はそのままだろうか。ほかには、走り出す操作をすると自動でインタラクトをキャンセルする設定も追加される。

『Dead by Daylight』次回PTBは、Steam版で1月6日から開始予定。アップデートのさらなる詳細については、今回の開発チームアップデート前編ページを参照されたい。後編は明日公開予定だ。