GEOがPS5の転売対策を強化。商品受け渡し時の一工夫


ゲーム等を扱う小売店のGEOが、新たなPlayStation 5の転売対策を実施している。商品受け渡し時に、梱包の一部に顧客の手で記入させる方式だ。


ソニーの次世代機PlayStation 5は、昨年11月の発売から現在に至るまで国内外で品薄傾向が続いている。ユーザーの手になかなか届かない一方で、問題視されているのが転売行為だ。コミュニティからはいわゆる”転売屋”へ批判の声があがり、一部地域ではユーザーが対策に乗り出す動きも出た。例として、インドではコミュニティがフリマサイトにて、転売と思しきPS5を通報して販路を断つ作戦に出ている(関連記事)。国内では、家電量販店のノジマが転売対策を講じ話題となった。そして今回、小売店であるGEOもPS5転売への対策に乗り出したようだ。

GEOによる転売対策の対象となっているのは、同社アプリ限定の抽選販売。11月22日から11月25日までの期間限定で、1人1台までPS5購入抽選に応募できる。アプリ内で応募ページを開いてみると、赤く目立つ注意書きが目に入る。「転売防止のため、ご購入時にコントローラーの梱包材に×印を記入して頂きます」とのことだ。また、記入しなかった場合は当選が無効となる旨の告知が添えられている。


今回のGEOによる転売対策は、商品受け渡し時に“新品ではない”状態にする狙いだろう。梱包材とはいえ、パッケージの一部に記入があれば商品価値はやや下がる。また、未開封品でもなくなってしまうわけだ。転売目的の者にまっさらな新品を受け渡さないための仕組みと考えられる。また、今回のGEOによる対策を受けてか、「梱包材に×印が入っている場合は査定額を下げる」とする買取業者も出ている。依然としてメルカリなどのプラットフォームではPS5の高額転売が氾濫しており、効果は限定的かもしれない。しかし、小売店が実際に商品に記入などをさせる対策に乗り出すのはやや珍しく、転売対策強化の風潮を感じさせる。

前述の家電量販店ノジマは、PS5の販売に際して、外箱への名前記入およびコントローラーの梱包材破棄を条件としている。また、同社は「転売撲滅宣言」を掲げており、抽選では転売目的と思しき応募者を除外するなど広い対策を取っている。今回はGEOが同様の転売対策に続いた格好だ。PS5転売の横行はまだ収まる気配を見せない。対策の強化と積み重ねにより、PS5が手に入りやすくなることを願ってやまない。




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貪欲な雑食ゲーマーです。物語性の強いゲームを与えると喜びますが、シューターとハクスラも反復横とびしています。