『ELDEN RING』新たなゲームプレイ情報公開。アイテムクラフトや地図などの新要素や、マルチプレイの詳細


フロム・ソフトウェア新作『ELDEN RING』について、一部関係者・メディア向けにゲームプレイ映像が公開された。本稿では各メディアの報じている情報を取りまとめて紹介していく。

『ELDEN RING』はフロム・ソフトウェアが手がけるアクションRPGだ。2019年に発表された後、約2年間の沈黙を経て、今年6月には発売日とともに新映像を発表。ファンを狂喜させた。先頃開催されたオンラインイベントgamescom 2021では同作に関する新情報が期待されたものの、残念ながら同イベントでの発表はなかった。

新情報無きやと思いきやイベント後、gamescomホストのGeoff Keighley氏や各海外メディアが約16分のゲームプレイ映像をもとにした新情報を伝えた。特にゲームプレイを深く分析し、開発元へのインタビューもおこなった上で報じているFextralifeの情報を中心に、各メディアの報を以下に取りまとめる。
 

・キャラクターメイキングとステータス配分、スキル

本作においては、『ダークソウル』シリーズに近いキャラクター作成システムが採用されているようだ。素性の選択やステータスの項目なども『ダークソウル』シリーズと似通っている。一方で、本作では筋力にあたるとおぼしき「Strength」が装備重量に一部影響するとのこと。また、同シリーズにおけるレベルアップや売買に用いる通貨「ソウル」にあたる存在は、「Runes(ルーン)」と名を変えている。さらに本作ではスキルシステムを採用しており、派手な必殺技のような攻撃を繰り出せるそうだ。こちらは過去作における「戦技」を進化させたような形式で、フィールドで拾得するほか、ボスの打倒などでも獲得できるという。また、スキル発動にあたって、対応する武器種の装備が必要となるような制限についても示唆されている。
 

 

・協力NPCの召喚

ここで紹介する協力NPCは、『ダークソウル』シリーズとは趣を異にするもののようだ。プレイヤーはFP(Focus Point)を消費して、過去に倒した特定の敵を召喚できる。召喚できるのは人型のNPCのみならず、ハヤブサや火を吹く龍の精霊なども登場し、一種の装備や魔法のような扱いだと思われる。
 

・多数の武器、アーマー、そして魔法

武器の種類、防具のスロット分け、魔法のシステムなどについては『ダークソウル』シリーズと似ており、過去に見られた呪術や魔法に似たものが登場しているとのこと。また、『DARK SOULS II』で登場した両刃剣が復活しているそうだ。
 

・ジャンプ攻撃やステルス要素、「Stance(体勢)」システム

一方で、戦闘システムについては『ダークソウル』シリーズからかなり変化が加わっている。まず、ジャンプについては過去作のような「幅跳び」形式ではなく、『SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE(以下、SEKIRO)』のように高く飛び上がるかたちになっている。ジャンプ状態から矢を射ることや魔法の発動も可能だ。もうひとつ大きな変化としては、ステルス要素がある。『ダークソウル』でも一部シチュエーションで気付いていない敵の背後から致命の一撃を加えることはあったが、『ELDEN RING』ではより『SEKIRO』に近いスタイルになっているようだ。また、敵を眠らせる矢なども存在する。

敵の姿勢を崩して強烈な一撃を与える「Stance(体勢)」システムについては、『SEKIRO』の体幹システムに似たものでありつつも、はっきり表示されるものではないようだ。過去の『ダークソウル』シリーズにおける一部敵の致命可能ひるみの拡張のようなかたちだろうか。
 

 
・目深にローブを被った女性の名は「Melina」

トレイラーなどで登場した、ローブを目深にかぶった女性については「Melina」という名前とのことだ。彼女はプレイヤーに与する存在のようで、『ダークソウル』シリーズにおける火守女のような存在感を放っている。本作においては「複数の重要人物による人間ドラマ」が展開されるとのこと。
 

・アイテムクラフトシステムと地図表示が実装

本作における新要素としてはアイテムクラフトが可能になるようで、狩りや採取を通じてクラフト素材を入手し、スタミナを回復する「Dried Meat(干し肉)」などのアイテムを作成できる。また、広いフィールドを一望できる地図が追加されているという。過去作に比較してオープンワールド志向が強まったと見られる本作で、プレイヤーが迷子にならないための配慮だろう。マップはゲーム進捗にあわせて広まっていくほか、目的地などを示すマーカーをプレイヤーが配置できる。
 

 
・いつでも呼び出し可能なマウント(乗馬)システムと騎乗戦闘

乗馬するプレイヤーの姿は、これまでに一般公開された『ELDEN RING』トレイラーでもひときわ目立っていた。この馬は「Spirit Steed(精霊馬)」と呼ばれ、フィールド上ですぐに呼び出し可能なようだ。この馬はプレイヤーの装備重量にかかわらず素早く走り、ジャンプや二段ジャンプ、特別なポイントでの大ジャンプも可能だという。また、トレイラーで見られたように騎乗状態からの攻撃も可能だ。しかし、残念ながら協力プレイなどマルチプレイモードにおいては乗馬できないとのこと。
 

・マルチプレイ要素、ソロ攻略中のプレイヤーへは侵入不可に

マルチプレイについては、『ダークソウル』シリーズのようにサインを介すかたちで、最大3人までの協力プレイが可能とのこと。パスワードを利用して特定のプレイヤーとマッチングする仕組みも健在だ。マルチプレイ中のプレイヤーは今までの作品のように半透明ではなく、かなりはっきりと表示されるようになっているそうだ。対人戦についても今までの過去作品と同じく、他の世界への侵入や「赤サイン」のような仕組みを介しておこなえる。

しかし、他プレイヤーへの侵入については、基本的に協力プレイなどマルチプレイ中のプレイヤーに侵入することになるようだ。前述の通りマルチプレイ中は乗馬が不可能になるため、システム的な折り合いをつけるための仕組みだろう。つまり、ソロプレイヤーを襲うようなことができなくなっている。ただ、この仕様については開発元も「最終決定ではない」としていることに留意したい。
 

 
本作については事前に『ダークソウル』から要素を引き継いでいることが伝えられていた。しかし、今回もたらされた情報からは、『SEKIRO』からの影響や新要素もかなり垣間見えた。ゲームプレイ映像が一般公開される時を心待ちにしたい。

『ELDEN RING』はPC(Steam)およびPS4/PS5/Xbox One/Xbox Series X|S向けに、2022年1月21日発売予定。