『ニーア オートマタ』Steam版向けの大規模パッチが7月16日午前1時に配信決定。長年放置されていた問題点がついに改善か

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スクウェア・エニックスは7月13日、『NieR:Automata(ニーア オートマタ)』のSteam版について、最新パッチを7月16日午前1時より配信すると発表した。


今回配信予定のパッチでは、新たな設定機能の追加や調整、不具合修正などがおこなわれる。パッチノートは以下のとおり。

▼調整内容
・Borderless Video Setting
ボーダーレスビデオ設定が実装されます。
・FidelityFX
FidelityFX CAS機能が追加されます。
・HDR
Windowsの「ディスプレイ設定」でHDR機能が有効になっているどうかを自動検出し、有効になっている場合は、自動的にHDRモードで起動します。
・アンチエイリアス
アンチエイリアスの機能が調整されます。
・UIテクスチャ(4K)
アイコン、背景、UIエレメントなど約270のUIのテクスチャが4Kに対応します。
・カットシーン
ビットレートを改善し、プリレンダリングされたすべてのカットシーンに調整が入ります。
60FPSで再生され、画像を引き伸ばさず正しいアスペクト比で表示されます。
・グローバル・イルミネーション
新規機能のグローバル・イルミネーションが実装されます。
High / Medium / Lowのレベルが選択可能です。
・アンビエントオクルージョン/ブルーム
アンビエントオクルージョンとブルームのレンダリングターゲットは、
ゲームの解像度に基づいて「解像度ダイナミック」(resolution dynamic)に変更されます。

▼不具合修正内容
・Alt+Enter キーを押下すると最近設定された表示モードによってスクリーンモードがフルスクリーン<->ウインドウモードまたはボーダーレス<->ウインドウモードに切り替えることが可能となります。
・コントローラーを使用する際に、マウスのカーソルが非表示となります。
・デフォルト設定においてフレームレートが60FPSで安定します。
その他の安定性の修正を実施しました。


Steam版『ニーア オートマタ』は2017年3月に配信。もともと高い評価を得ていた作品とあって、Steamのユーザーレビューでも「非常に好評」となっていた。しかし、Steam版についてはパフォーマンス・操作両方の面で最適化不足が指摘されており、修正アップデートがなされないことから一部から不評を買っていた。不満を持つユーザーたちはFAR(Fix Automata Resolution)といった最適化Modを導入しプレイしていたわけだ。さらに今年3月18日にMicrosoft Store向けのPC版が配信開始されたことをきっかけに、Steam版に対するいわゆる“レビュー爆撃”が発生することとなった。

レビュー爆撃の原因は、Microsoft Store版への追加要素である。移植を担当したQLOCは、ボーダーレスウィンドウおよびFidelityFX設定の追加、HDR対応、そしてUI・テクスチャの4K解像度へのアップスケールを、開発元プラチナゲームズからの特別なリクエストを受けておこなったとコメント。ただ、先行して配信されていたSteam版には、これらの追加要素が導入される動きが見られなかったことから、ユーザーの怒りを買ってしまったのだ(関連記事)。


結果的に、テック系メディアDigital Foundryの検証などにより、Steam版に前出FARなどのModの導入した方が、パフォーマンス面では有利と判明したことでレビュー爆撃は沈静化。レビュー評価も持ち直すこととなった。そしてスクウェア・エニックスは、品質向上のためのパッチを開発中であるとアナウンス。それからちょうど3か月経って今回の配信日の発表となった。

パッチの内容からは、Microsoft Store版と同等の仕様にアップデートし、さらにパフォーマンスの改善もおこなうものであることがうかがえる。これまで紆余曲折あったものの、ユーザーにとって望ましいかたちの決着になったといえそうだ。Steam版『ニーア オートマタ』のパッチは、7月16日午前1時に配信される。

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