『ルーンファクトリー5』最新アプデにて、“サボり魔の旅館店主”がプレイヤーからの苦情で行動矯正される


マーベラスは6月4日、『ルーンファクトリー5』更新データVer.1.0.3を配信開始した。2週連続でのアップデートとなり、今週のVer.1.0.3では、不具合が数多く修正されている。しかしその中で、行動を矯正されるNPCもいるようで、コミュニティで盛り上がりを見せている。アップデート内容は以下のとおり:

・「むらくも」が旅館に長く留まるように行動スケジュールを調整しました。
・「ルーシー」のバイト先としてパン屋を選択した際、正しく表示されない場合がある不具合を修正しました。
・両手剣を使用した際のヒットストップ演出を調整しました。
・積み重ねたトウモロコシや枯れ草などを土と一緒に耕した時、重ねた数に応じて土が回復するようにしました。
・農具で石や枝を叩く直前にそのアイテムを拾うと、正しく取得できない不具合を修正しました。
・雑貨店で購入した種のレベルが上昇しない場合がある不具合を修正しました。
・出荷箱に入れたアイテムが朝8時になっても出荷されない場合がある不具合を修正しました。
・出荷額が高額になるとSeedポイントが減ってしまう不具合を修正しました。
・鍛冶や料理などの合成画面から抜けられなくなる場合がある不具合を修正しました。
・仲間モンスターのボーナス効果値が、セーブしてロードすると一時的に反映されない不具合を修正しました。
・コネクトしたモンスターを解放した際にAボタンを連打していると進行不能になる不具合を修正しました。
・会話メッセージのSEを修正しました。

全体的には細やかな不具合修正が多めとなっているが、異彩を放っているのが「むらくもが旅館に長く留まるように行動スケジュールを調整しました」の一文だ。むらくもとは、『ルーンファクトリー5』に登場するNPCだ。ウェアアニマルの青年であり、リグバースで唯一の旅館「一期一会」を運営している。豪胆で懐が広く、なんでもサービスしてしまう人の良さが特徴だ。恋愛候補の一人でもある。


そんなむらくもは、実は本作のゲームプレイにおいて重要な役割を担っている。というのも、旅館内にある風呂は重要な回復手段なのだ。本作ではなんらかの行動をすることで、RPを消費していく。いわゆるMPのようなものだ。HPは薬草などで回復できるが、RPの回復手段は限られている。自然回復や食べ物をたべることでも回復するが、いかんせん常に消費し続けるので、RPのマネジメントは重要になる。風呂ではRPを全回復することが可能。疲れた身体を癒やし、行動時間を伸ばすために、不可欠な施設なのだ。

しかしむらくもは、そんなプレイヤーの願いなんて知ったことではない。一期一会は朝10時から22時まで開いているにもかかわらず、不在率が極めて高い。むらくもに話しかけることで風呂に入るシステムになっているので、つまるところ、むらくもがいなければ風呂に入れないのだ。雑貨屋でうろうろしたり、高台でのんびりしたり、昼休憩のまま帰ってこなかったり。勤務形態がかなりロクでもない。マップでむらくもの位置を見ずに旅館に向かい、むらくもが不在なことに気づき、苛立ったプレイヤーは数知れず。むらくもの人柄の良さと、勤務態度への怒りで板挟みになり、葛藤する人も少なくなかった。『ルーンファクトリー』公式Twitterアカウントにも、むらくもへの苦情が殺到していた。

当然のように、勤務時間中にひなたぼっこするむらくも。話しかけると「経営は大変だぜ」と豪語した。


しかしこのたび、そんなユーザーの声を聞き入れてか、むらくもが旅館に長く滞在するように変更された。プレイヤーという名の顧客からクレームが寄せられ、NPCが勤務態度を改めるという、かなりシュールな現象が発生している。具体的にどの程度長く留まるかは言及されていないが、少なくとも、午後にろくに旅館にいないような現象は修正されているだろう。

『ルーンファクトリー』シリーズのキャラは奇人変人が多く、彼らが気ままに店を不在にすることで、プレイヤーが不便を強いられるケースは珍しくない。しかし今作のむらくもについては、更新データ配信によって行動矯正が入ることになった。アップデートによりゲーム内仕様を変更することができる、今の時代ならではの現象ともいえるだろう。不具合修正を含めて、遊びやすくなったことには間違いない。

『ルーンファクトリー5』は、Nintendo Switch向けに発売中だ。