SIEがDiscordに出資しパートナーシップを締結。2022年前半に、PlayStationプラットフォームにてDiscordが利用可能に


ソニー・インタラクティブエンタテインメントは5月4日、コミュニケーションサービス「Discord」にマイノリティ出資を実施し、同社とパートナーシップを締結したと発表した。


Discordは、招待制のプライベートなサーバーを作成してメンバーと交流できるコミュニケーションツールであり、ユーザーはテキスト・ボイス・ビデオチャットが可能だ。もともとゲーマー向けのツールとして提供され発展し、一般のゲーマーだけでなく、メーカーもファンとの交流に活用するなど、ゲーム業界において定番のソーシャルメディアのひとつとなっている。昨年からはゲームに限らず、より幅広いコミュニティに開かれたサービスへと転換した。

SIE社長兼CEOのJim Ryan氏は今回の発表に際し、世界中のPlayStationのファンがお互いに繋がり、新しい友情やコミュニティを形成し、楽しい体験や思い出を共有し合えるような新しい方法を模索してきたとコメント。その中で、月間1億4千万人以上の利用者を誇り、ゲームユーザーの間で親しまれているDiscordと、新たなパートナーシップを締結したと説明した。

そしてこの提携により、PlayStationにてDiscordを利用できるよう、両社での取り組みを始めているという。2022年前半を目標に、コンソールとモバイル上におけるDiscordとPlayStationの体験の親和性を高め、ユーザーがゲームプレイ中に友人やグループ、コミュニティと、より簡単で楽しく交流できる機会を提供するとしている。詳細については、今後数か月の内に伝えるとのことだ。

Discordについては今年3月、身売りを模索してマイクロソフトなどと交渉していると報じられていた(関連記事)。ただ、その後交渉は打ち切り、1億4000万ドル規模の資金調達(シリーズHラウンド)を実施。SIEはこれに参加し、マイノリティ出資をおこなったとのことだ。

PS5においては、フレンドとゲーム画面を共有するシェアプレイや、さまざまなかたちで交流できるゲームベースなど、ソーシャル機能に力を入れている。もしかすると今回の提携では、単にDiscordアプリをPS5向けに配信するというだけではなく、よりシステムに統合されたかたちで提供される可能性もあるかもしれない。続報に注目したい。