『ニーア オートマタ』Steam版にて“レビュー爆撃”が発生中。配信開始したばかりのMicrosoft Store版との違いにユーザー不満

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スクウェア・エニックスの『NieR:Automata(ニーア オートマタ)』のSteam版について、今年3月18日から多数の不評ユーザーレビューが投稿されている。この日は、ちょうどMicrosoft Store向けのPC版が配信開始されたタイミングであり、どうやらこの後発バージョンの内容が不評レビューに関係しているようだ。


『ニーア オートマタ』は、プラチナゲームズが手がけた人気アクションゲーム。Steam版は2017年3月に配信され、当初は技術的な問題により、グラフィックカードのアップデートが配信されるまでは不評レビューもやや多かったものの、全体的には「非常に好評」で推移してきた。ただ、今年3月18日以降に突如不評レビューが増加。1日あたりの不評レビュー数を見ると、それまでは長らく1桁だったところ、直近は100件を超えている状況だ。レビュー全体の評価に影響を及ぼすには至っていないものの、「最近のレビュー」の評価については「賛否両論」にまで下がっており、いわゆる“レビュー爆撃”が発生しているとみなすことができるだろう。

最近の不評レビューの内容を見てみると、冒頭で述べたMicrosoft Store版と比較した上で、Steam版への不満を述べるものが多い。Microsoft Store版は、本編にDLC「3C3C1D119440927」などを同梱した「BECOME AS GODS Edition」として3月18日に配信開始。PC向けXbox Game Passにも提供された。そして、実はMicrosoft Store版にはいくつかの改善が施されているという。

本作のMicrosoft Store版の開発協力をおこなったQLOCによると、プラチナゲームズからの特別なリクエストを受けて、ボーダーレスウィンドウおよびFidelityFX設定の追加、HDR対応、そしてUI・テクスチャの4K解像度へのアップスケールをおこなったとのこと。FidelityFXは、ビジュアルのディテールを向上させるAMDの技術で、Microsoft Store版にはFidelityFX CAS(Contrast Adaptive Sharpening)の設定項目が用意されている。

一方のSteam版はというと、フルスクリーン時に解像度が低下したり、カクツキが発生したり、またカットシーン中に30fpsまで下がったり、テクスチャの解像度が低いといった問題がプレイヤーから指摘。これらを改善させる「FAR(Fix Automata Resolution)」や、高解像度アセットに入れ替える「Texture Pack」といったModの導入が定番化している状況だ。

*Microsoft Store版とSteam版(Mod非適用)の比較映像


Microsoft Store版は、Steam版で見られた問題の多くが改善された状態でリリースされたが、Steam版にもそれらを適用するという話は今のところ聞こえてこない。Steam版もMod導入によってより快適にプレイできるとはいえ、ある意味ではユーザーに不便を強いている状況ともいえる。そうした中で、同じPC版の間で差異が設けられたことへの不満が、Steamでの不評レビューとして爆発したのだ。Steamの掲示板でも、同等のアップデートを配信するよう求める意見が多数投稿されている。

現時点では、スクウェア・エニックスはそうした不満の声に対して反応を示していない。『ニーア オートマタ』のSteam版への対応について、近く発表があるものと期待したい

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