物議醸したオープンワールドARPG『ファイナルソード』Nintendo Switch版が「DefinitiveEdition」として本日より配信再開

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エイチユーピーゲームズは1月21日、アクションRPG『ファイナルソード』のNintendo Switch版の配信を再開した。タイトル名は『ファイナルソード DefinitiveEdition』となっている。昨年7月7日より配信が停止されていた本作だが、再びプレイできるようになった。現在はニンテンドーeショップにて購入することができる。価格は1799円。以前までの価格は1890円で、レーティングも以前のCEROからIARCに変わっている。旧タイトルとは別に新しく配信されているようだ。


『ファイナルソード』は、主人公の青年が母親の病を治すため、王国「キングダム」を目指して冒険へと旅立つリアル3DオープンワールドアクションRPGだ。本作は2019年にiOS/Android向けの『ファイナルソード Mobile Edition』をリリース。その後の2020年7月2日にNintendo Switch版がリリースされた。Nintendo Switch版リリース直後には、味のあるゲーム内容が話題にのぼるとともに、冒険途中に訪れる村で使用されていたBGMに注目が集まった。そしてリリースからわずか4日後の7月6日に配信を停止したかたち。

配信停止の発端となったのは、アンダス村で流れるBGMだ。当楽曲は、任天堂の人気シリーズ『ゼルダの伝説』シリーズで流れる曲「ゼルダの子守唄」に酷似しているとして盗用疑惑が浮上した。疑惑に対する弊誌の問い合わせについて、販売元であるエイチユーピーゲームズは「該当BGMについては、BGM販売に特化した企業から購入したものであり、著作権を侵害する意図はなかった」と主張。しかしながら、そのまま放っておくわけにもいかず、開発元はその後間もなく本作の配信が停止した。配信停止後、エイチユーピーゲームズは「すでに任天堂に事情は説明済みで、現在BGMの差し替えについて動いており、用意が整い次第すぐに配信を再開したい」と声明していた(関連記事)。

配信停止後の動きについては、公式Twitterアカウントにて7月9日、近日中に配信再開の意向を示す画像を投稿。そして7月20日にはVer1.1.0アップデートを実施。該当BGMの差し替えがおこなわれ、配信再開の準備が整ったかのように思われた。しかしながら、7月28日に投稿されたツイートでは「スイッチ用ファイナルソード再発売に関して、我々側でも慎重に待っている状況です。すぐに発売されることを望んでいる状況ですので、もうしばらくお待ちいただけますと幸いです」と明かされており、配信再開への道のりが平坦ではないことがうかがえた。

その後の2020年10月末には、基本無料のiOS/Android向けアプリ『ファイナルソード』をリリース。アプリ配信前には公式Twitter上で「ファイナルソードのコンソール発売に取り組んでいますが、進行が遅れています」と明かしていた。そして年を跨いだ1月13日に「ファイナルソードの発売に関して、まもなく良いお知らせをお届けいたします」とツイート。配信再開に期待が寄せられる中、本日の再配信を迎えた。

長らくの間、配信再開が待たれたNintendo Switch版『ファイナルソード』。配信停止中もモバイル版の販売は続けられ、売上ランキング上位に顔をみせるほどの好調なセールスが見受けられた。またタレントの陣内智則さんをはじめ、多くのユーザーが本作に関する動画投稿、およびライブ配信をおこなっている。さらには配信が停止したにも関わらず、RTA走者たちによる“なんでもあり”なレギュレーション「any%」の記録更新合戦も活発におこなわれた。年末に実施された「RTA in Japan 2020」においては、ふぃす氏が走者となる本作RTA生放送が6万5000人を超える同時視聴者数を記録したことも記憶に新しい。


シュールな独特の世界観やグラフィック、脈絡のない住民との会話、不可解な判定などが浮き立つ本作。しかしながら本作が注目を集める背景には、モンスターを倒して得た経験値や資金を元にステータスを強化し、さらなる新天地へと進んでいく、アクションRPGとして堅実な造りのゲームデザインを評価する声もある。 約半年の沈黙をやぶり、ついに再配信を迎えた本作。これを機会に実際にプレイしてみてはいかがだろうか。

Nintendo Switch向け『ファイナルソード DefinitiveEdition』は、ニンテンドーeショップにて配信中だ。

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