オープンワールド・サバイバル『Rust』の人気が急上昇。有名人実況者が集まるサーバーが賑わい、そして揉め事


Facepunch Studiosが開発するオープンワールド・サバイバルゲーム『Rust』の人気が急上昇中だ。年末年始にかけてTwitchでの視聴者数が増加しており、1月4日に同時視聴者数が120万人を記録した。海外のストリーマーが集まるプライベートサーバーが立てられており、配信で人気を集めている。また1月2日以降のSteamの同時接続者数も10万人前後と好調だ。


『Rust』はSteamで配信中のオープンワールド・サバイバルゲーム。飢えや渇き、寒さの対策をしつつ、物資を集めて生き残ることが目的のゲームだ。MO型のゲームであり、サーバーの中でほかのプレイヤーと協力したり、または敵対してサバイバルを行う。クラフトや建築要素も存在して、守りを固めた拠点に物資を貯蔵しておける。逆にPvPが可能なサーバーでは、ほかのプレイヤーと物資を奪い合って戦うことになる。他人の拠点を破壊して物資を奪うプレイも可能だ。短期間でデータリセットが発生するなど、新規ユーザーが参入しやすい仕組みも存在する。

『Rust』公式Twitterは1月4日、Twitchでの同時視聴者数が120万人を超えたことを発表した。Twitch Trackerによると2020年の秋から冬にかけての『Rust』の平均視聴者数は6000人 ほどで、年末から年始にかけての数日で視聴者が急増している。Steamの同時接続者数もここ数日で増加して、10万人前後を推移している。ただし本作のSteam同時接続者数は該当期間の前から5万人前後であり、すでに安定した人気を持つゲームであることを留意したい。人気ゲームがさらなる人気を獲得している、という表現が妥当かもしれない。


人気が急上昇した理由としては、配信者50人が参加するプライベートサーバーが作成されたからであるようだ。このサーバーはPokimane氏などが所属している配信者コミュニティOfflineTVと、Valkyrae氏が12月26日作成したものだ。Shroud氏やxQc氏など50名のストリーマーがプライベートサーバーに招待された。数百万人のフォロワーを持つ配信者が一度に『Rust』へ集結し、グループに分かれてサバイバル生活を送っている。有名人が集まる大規模なコラボレーションとも言える。配信が活況するだけでなく、ゲームをプレイし始めるユーザーも増えているようだ。

また、OfflineTVのプライベートサーバーでは、PvPだけでなくサバイバルやロールプレイングなどさまざまな遊び方がされているようだ。参加者全員が配信を生業にしているため、プレイヤー同士の交流も活発。道で出会った人々と、ギターを弾いて歌う楽し気な場面も見られる。


しかし強烈な個性が集まるサーバーでは、人間同士の摩擦も起きているようだ。Pokimane氏は、ほかのプレイヤーに装備を奪われるシビアさを嫌がりプレイを断念。企画者のひとりであるValkyrae氏は、ゲームプレイの腕前を責め立てる視聴者からのチャットが原因で配信を突然終了することも。また『オーバーウォッチ』の元プロゲーマーxQc氏の好戦的なゲームプレイも、トラブルの原因となっているようだ。さらにxQc氏はほかの配信者Ash_on_lol氏と口論になり、xQc氏の視聴者からAsh_on_lol氏へ殺害予告が届く事件も起きた。その後xQc氏は謝罪をしている。これらの出来事をうけてshroud氏は同作の配信中は、OfflineTVがより参加人数が少ないPvE志向のサーバーへの参加を検討していると明かした。

Twitchでトレンドとなっている『Rust』は、配信者オンリーのサーバーで繰り広げられるサバイバルの様子が人気の理由だ。しかしそれゆえに強い個性のぶつかり合いが生まれている。一方で、そうした衝突から見られる生々しいコミュニケーションも、同時に注目されているのだろう。本作はSteamウィンターセールの対象で30%オフの2747円となっている(ストアページ)。セールは1月6日終了なので、興味のある方は今のうちに入手しておこう。