ポータブル・ゲーミングPC「GPD WIN 3」正式発表。Nintendo Switch風スタイルを採用、スライド式モニタでキーボードも搭載


Shenzhen GPD Technology(以下、GPD社)は11月8日、ポータブル・ゲーミングPC「GPD WIN 3」を中国向けに正式発表した。

GPD社はUMPC(超小型ノートPC)を多数手がけるメーカーで、ゲーム用途に特化したモデルをGPD WINシリーズとして展開中。Windows 10搭載モデルとして、これまでにGPD WIN・GPD WIN 2・GPD WIN Maxをリリースしている。これらはすべてクラムシェル型となっていたが、ユーザーからはストレート型のデバイスを求める声も多かったそうで、GPD WIN 3では新たなデザインを採用している。


上の画像が、今回公開されたGPD WIN 3の製品デザインだ。左右に配置されたゲームコントローラーでモニタを挟み込むスタイルとなっており、Nintendo Switch風ともいえる。モニタには5.5インチのH-IPSパネルを採用。GPD WINシリーズはこれまで大型化されてきたが、初代と同じサイズに戻った。このモニタ部分は上にスライドさせることができ、すると下にキーボードが現れる仕組みとなっている。このギミックは、ソニーがかつて販売していたVAIO type Uから着想を得たそうだ。

CPUには、Intelの第11世代CoreプロセッサであるTiger Lake-Uシリーズを採用。内蔵GPUとしてIris Xeが搭載される。また、Thunderbolt 4経由でeGPUも利用可能だ。当初は超定電圧版のi7-1160G7を採用する予定だったが、より高い性能を引き出せるUシリーズに移行したそうだ。GPD社は、AAAタイトルでもミディアム設定なら60fpsが出るとしている。そのほか、PCIe 4.0やWi-Fi 6といった最新世代の規格もサポートする。


公開された製品画像はプロトタイプのものと思われ、画像によってアナログスティックの配置などが異なる。正式なサイズは未発表だが、画像からはNintendo Switch Liteとほぼ同じであることも分かる。アナログスティックは、GPD WIN Maxと同じく押し込み操作にも対応。またシリーズとして初めて、L2/R2トリガーにはアナログ入力タイプが搭載されるという。そのほか、専用ドックも用意されるようだ。

GPD WIN 3の価格や発売時期については未発表。これまでのモデルでは、Indiegogoでのクラウドファンディングを通じて予約販売をおこなうことが多かったため、今回も同様の流れとなるかもしれない。続報に注目したい。