PS5用コントローラー「DualSense」のさらなる詳細がデモにより判明。新機能が、これまでにない感覚を生み出す

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「The Game Awards」の創設者として知られるGeoff Keighley氏は7月18日、自身が主催するオンライン配信イベント「Summer Game Fest」にて、PlayStation 5のコントローラー「DualSense」のデモを披露した。また後半では、ソニー・インタラクティブエンタテインメントのワールドワイドマーケティング代表Eric Lempel氏へのインタビューもおこなっている。

DualSenseワイヤレスコントローラーは、表現力豊かに感触を伝えるハプティックフィードバックを振動機能に採用し、L2/R2トリガーにはプログラムにより抵抗力を指に伝えるアダプティブトリガーを搭載していることが大きな特徴とされる。また、DUALSHOCK4のSHAREボタンに代わってCreateボタンを搭載し、ライトバーはタッチパッドの両脇に配置するなど、機能面やデザイン面で進化。マイクも内蔵しているため、ヘッドセットなしでボイスチャットが可能だ。

今回Geoff Keighley氏は、まずこうしたDualSenseの概要を伝えている。その中では、内蔵スピーカーに言及。DUALSHOCK4にもスピーカーが内蔵されていたが、それと比較してレンジが広くバラエティ豊かな音を表現可能だという。さらに、テレビのスピーカーなどから流れるゲームの3Dオーディオや、ハプティックフィードバックとも連携してハーモニーを生み出すことができ、非常にユニークであると述べる。また重量に関しては、気になるほどではないがDUALSHOCK4よりわずかに重くなっているとのこと。

配信画面からキャプチャ


次にKeighley氏は、PS5本体にプリインストールされる予定の『Astro’s Playroom』のデモをプレイ。ロボットのキャラクターAstroを操作して、PS5の各要素をベースとする4つの世界を探検し、各エリアにてDualSenseの特徴的な機能を体験できるショウケース的な作品だ。とはいえ、チュートリアル的な内容ではなく、数時間は楽しめるアクションゲームとして仕上がっているという。

ステージ内では、巨大ファンが砂浜に強風を送ったり、氷嵐が吹き荒れるシーンが見られる。ここでは砂や風の音が内蔵スピーカーからも流れ、またハプティックフィードバックとも連携して臨場感を感じられるそうだ。タッチパッドを使ってAstroが“カエルスーツ”に着替えた場面では、R2トリガーを引いて足のバネを縮め、ジャイロ操作で身体を傾けて、そしてトリガーを離してジャンプ。この際には、アダプティブトリガーによってバネの抵抗を指に感じるとのこと。そのほか、DualSenseのスピーカーに息を吹きかけて、ステージ内の風車を回すような使い方も披露された。

*DualSenseの機能を使って何ができるのかを示すため、PS5向けゲームの開発者にも『Astro’s Playroom』のデモが提供されている。

後半のインタビューにてSIEのEric Lempel氏は、PS5では新たな世代を迎えるため、すべての体験を進化させたいと述べる。その中においてコントローラーは、プレイヤーにもっとも密接に関わる部分であるため、DUALSHOCKを進化させたDualSenseにて、次世代を感じられるよう取り組んだとのこと。

そのDualSenseのユニークな点については、プレイヤーのもうひとつの感覚(Sense)に働きかけることにあるとコメント。ゲームの進化の歴史を振り返ると、まず視覚(ビジュアル)から始まり、サウンドや触覚へと拡大していった。触覚はDUALSHOCKでも取り組んだ部分ではあったが、DualSenseではまた新たなレベルに到達しており、これまで誰も体験したことのない感覚にて、プレイヤーをよりゲームに近づけることができるとしている。

またPS5は、超高速SSDをストレージに採用していることも特徴のひとつ。この点についてLempel氏は、SSD搭載の恩恵は単にロード時間が短縮されることだけではないとコメント。例として、SIEワールドワイド・スタジオのInsomniac Gamesが開発中の『Ratchet & Clank: Rift Apart』にて、異なる環境へと瞬時に移動する要素を挙げ、そうした表現は新たなハードウェアとパワーによって初めて可能になったという。そしてプレイヤーはPS5にて、これまでとは異なるタイプのゲームを体験することになるだろうと述べている。

PlayStationにおいては、SIEは「Play Has No Limits」という新たなキャッチフレーズを掲げている。これまでには「Greatness Awaits」などがあり、地域によっては異なることもあったそうだ。Lempel氏は、過去のSIEは親会社にぶら下がる形で世界中に点在するグループだったが、近年はグローバルを進めており、組織のあらゆる部分にてその成果を見ているとコメント。そしてマーケティング面においても、SIEの志を表現しながら、世界中で受け入れられるひとつのブランドを構築するよう取り組んできたそうで、それが「Play Has No Limits」なのだという。日本では「遊びの限界を超える」と公式に翻訳されており、革新や新たな体験を表現しているそうだが、Lempel氏は解釈はいろいろあるだろうとし、どのような意味に受け取るかはファンに委ねたいとしている。

今回のインタビューでは、Lempel氏はPS4についても言及。『Ghost of Tsushima』などの注目作がローンチを迎え、今後も数多くのリリースが見込まれていることを念頭に、PS4はSIEにとって依然大きな部分を占めているとコメント。そして、それはこれからも変わらないとしてサポートの継続を約束した。


Keighley氏は、7月中頃にもPS5の発売日と価格が発表されるのではとの噂が駆け巡っていたことにも、冗談交じりに触れている。これについてLempel氏は、なぜそのような話になったのか分からないと困惑し、SIEが仕掛けた訳ではないよと笑う。予約開始時期については、直前ではなく余裕をもって公式に発表するとのこと(関連記事)。また、PS5本体やDualSenseにカラーバリエーションを用意するのかという問いに対しては、いずれ話すことになるだろうと述べるにとどめ、まずは披露済みのものを届けることに注力しているとした。

PS5は、2020年の年末商戦期に発売予定だ。

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