『Dead by Daylight』三角頭のお尻にナーフ疑惑。開発元は否定


Behaviour Interactiveが開発するゲーム『Dead by Daylight』にて6月17日、ゲーム『サイレントヒル』とのコラボが実現。ゲーム内に生存者「シェリル・メイソン」に加え、三角頭こと殺人鬼「エクセキューショナー」が追加された。今回この殺人鬼「エクセキューショナー」のお尻がナーフ(弱体化・下方修正の意味)されたのではないかという議論がコミュニティ内で起こっている。きっかけとなったツイートはこちらだ。


こちらがナーフ前とされているエクセキューショナー。スキン「堕落者」は腰から足にかけて肌が露出するフォルムとなっているため、これを着用することで丸々としたお尻の表現が横からしっかりと確認できる。

Redditでは、三角頭が窓枠を乗り越える際のお尻がいかに丸々としているかを確認できる動画も話題となっていた。

映画「サイレントヒル」では、より世界観に近づけるためか三角頭役の役者が下着を履かず、下尻が露出している状態で撮影を行なったという話がメイキング映像で語られていたこともあり、お尻を強調したデザインはこの表現をリスペクトしたものではないかと推測するユーザーもいたようだ。


そして、現在ゲーム内で確認できるエクセキューショナーは上のようになっている。たしかにお尻の表現や肌の露出が以前と比べ抑えられていることがお分かりになるだろうか。まとっているエプロンの布面積も増え、臀部はまったく見えなくなってしまっている。この要素がゲームプレイに直接影響を及ぼすことはないが、殺人鬼のビジュアルはゲームを遊んでいるユーザーは思いのほか見ている。脱走患者のスキンを装備している殺人鬼「シェイプ」が窓枠を越えた際のチラリズムを楽しんでいるユーザーも少なくはないだろう。一部ユーザーにはかなり気になる仕様変更だったようで、こうした騒動を見たPolygonはこのお尻がナーフされた疑惑に対してBehaviour Interactiveに問い合わせ。本作のディレクターであるマシュー・コート氏から以下のような回答を得たとしている。

私たちのアートチームに確認したところ、『Dead by Daylight』における三角頭のデザインを洗練する過程で、彼のお尻のデザインについては変更を加えていません。しかし、彼の身体を覆っているエプロンについては一部修正をしていて、その変更から彼の身体のデザインも変わってしまったと感じる方がいるのかもしれませんね。衣服のデザインの修正が彼のお尻にどれだけの影響を与えたか、それによって殺人鬼としてのパフォーマンスにどのように影響するかについてはコミュニティ内で議論が行われることに任せることにしています。

つまり、開発チームはお尻自体には変更を施しておらず、エプロンに変更を加えたことで、お尻が変わってしまったかのように感じられる。それが今回の顛末のようだ。『ファイナルファンタジーXIV』においても、かなり似たような事例がある。プレイヤーがキャラを穴を空くほど見つめて遊ばれている人気ゲームにおける、モデルの変更の難しさを感じさせるだろう(関連記事)。

『Dead by Daylight』はゲームの世界観を大事にし、ホラーテイストをベースとしたビジュアルの変更を常に行っている点も印象的だ。今回の変更もその一環ではあったのだろうが、パッチノートに記載しないいわゆる“サイレント修正”だったためか、ユーザーの議論を呼ぶ形となったのかもしれない。実際、サイレント修正はビジュアルだけにとどまらずゲームバランスについても昨今は頻繁に行なわれている印象が強い。

・三角頭アドオン「失われた記憶の書」の忘却の効果時間が60秒→15秒に変更
・三角頭、裁きの儀式使用時の視点感度が上昇
・クラウン、リロード直後に謎の硬直時間が発生するように

たとえば上記のようなものだ。4周年記念イベントが開始されて開発チームのコメントがゲーム内に現れるようになったが、その中で「これはゲームの仕様なのか、バグなのか」とあるが正に同じ気持ちである。こういったビジュアルや仕様の変更も、パッチノートに記載してほしい。そんなユーザーの要望が、「お尻ナーフの議論」という形に発展したのかもしれない。

なお三角頭は『サイレントヒル2』で登場した敵キャラクターで、プレイヤーが操作する主人公の自罰意識や羞恥心がサイレントヒルの力によって具現化された存在とされている。『Dead by Daylight』の世界へは本作4周年を記念して行なわれたコラボとして、生存者シェリル・メイソンと同時に追加された。『Dead by Daylight』は現在も4周年を記念するイベントを実施中で、イベント期間中でしか手に入らないアイテムやオファリング、そしてスキンを配布中だ。この機会にぜひ遊んでみてはいかがだろうか。