ケモノ神霊と青年の台湾ADV『Nekojishi: Lin & Partners』PC/Switch向けに発表。風水コンサルとして、ワケあり物件の問題を「霊討論」で解決


シンガポールのインディーデベロッパーStudio Klondikeは3月3日、『Nekojishi: Lin & Partners』を発表した。PC/MacおよびNintendo Switch向けに、2021年半ば~後半発売予定。対応予定言語には日本語も含まれている。同作は、2017年にリリースされたBLビジュアルノベル『Nekojishi』の続編として開発されている3Dアドベンチャーゲーム。獣人の神霊たちと人間の交流を描くシリーズであり、新作はアドベンチャーと討論バトルの2つのパートから成り立っている。

大学を卒業して数年が経過した主人公Linは、人間社会に紛れ込んだ神霊や妖怪と関わりながら、現代台湾に隠されたスピリチュアルな秘密を解き明かしていく。Linは大学卒業後、持ち前の霊能を活かして霊媒師として生計を立てていこうとしたが、いかんせん儲からない。そこで「Lin & Partners Architects LLP」という建築事務所を立ち上げた。3体の神霊の助けを得ながら風水コンサルタントとして活動し、取り憑かれたワケあり物件の問題解決を手伝うのがLinの仕事。獣人の神霊や妖怪と対話し、除霊することでビジネスを軌道に乗せるのだ。

同作は台湾の民間伝承や文化を参考にしながら作られており、Linは台湾の町を探索し、NPCと会話したり、NPCの頼みごとクエストをこなしたりと、交流を図るなかで現地の歴史やしきたりを学んでいく。神霊との討論バトルに発展することもあり、その際には入手した情報を活用して相手の主張に反論。うまく説得できれば相手を仲間にできる場合もあるとのこと。そうして仲間になった神霊との絆を深めていくと、討論バトル時のLinの主張がより堅固なものとなる。

具体的なバトルの仕組みとしては、インスピレーションポイント(IP)というリソースを消費することで手持ちの主張カードを使い、相手の信憑性(HP)を減らしていく。IPはターンごとに回復。討論相手によっては、事前に特定の情報を入手しておかないと反証できない場合もある。また手持ちのカードは、アドベンチャーパートの進行状況、そばにいるキャラクター、完了したサイドクエスト、発見した隠し情報によって変化する。

『Nekojishi: Lin & Partners』は発表と同日にKickstarterでのクラウドファンディング・キャンペーンを開始している。目標金額は7万シンガポールドル(約540万円)。3月4日12時の時点での出資額はすでに4万7000シンガポールドルと、好スタートを切っている。ストレッチゴールとしては、8万5000シンガポールドル到達で、討論バトル中のキャラクターのカットイン画像制作。15万シンガポールドル達成で英語吹き替え対応が提示されている。

前作の開発時からチーム規模を拡大し、ビジュアルノベルではなく3Dアドベンチャーゲームづくりに挑戦するStudio Klondike。当初はゲームではなくコミック作品として制作するつもりだったが、コミュニティの反応を踏まえて、ゲームとして続編を作ることを2018年に決意したという。それから今に至るまで、3Dゲームづくりのための開発フレームワークを整えてきたとのこと。

原点となる前作『Nekojishi』はSteam/itchi.ioにて無料配信中。対応言語には日本語も含まれている。