『零』風のインドネシア都市伝説ホラーゲーム『DreadOut 2』Steam配信開始。女子高生がスマホと刃物で怨霊退治


インドネシアのゲームスタジオDigital Happinessは2月22日、『DreadOut 2』をSteamにて配信開始した。通常販売価格は2050円。2月29日までは10%オフの1845円で購入できる。現時点での対応言語は英語のみ。

『DreadOut 2』は、インドネシア現地の怪異や都市伝説を参考にした、三人称視点のサバイバルホラーゲーム。2014年5月に発売された『DreadOut』の直接的な続編である。同シリーズは、カメラ(射影機)を使って怨霊に対抗する国産ホラー『零』から影響を受けており、前作は主人公の女子高生Lindaが、スマートフォンや一眼レフカメラを使って廃墟内の幽霊を撃退していく内容となっていた。続編もカメラを使った幽霊退治を基本としつつ、スマートフォンのライトによる怯ませ技や、ナイフや斧による近接戦闘を加えることで、アクション性を高めている。

主人公Lindaは、インドネシアの高校に通う女子高生。彼女の身のまわりでは奇妙な出来事が相次ぎ、学校では他生徒に不気味がられている。近くの人間が怪我をしたり、彼女自身がいきなり全身血まみれでクラスにやってきたりと、尋常ではない様子。彼女が住む街では怪奇現象が多発しており、霊感が強いLindaは“あちら側”の住人たちを感知できる。Lindaは、自身の力を活かして幽霊退治をおこないつつ、自分の身に起きた、とある異変の解決方法を探り出そうとする。

同作では、Lindaが通う学校や、彼女が住まう寮をはじめ、街中、病院、廃墟化したホテル、屋敷など、複数のロケーションにて幽霊たちと戦うことになる。ときには幽霊が住む世界へと転移することも。幽霊の種類によって対処方法が異なり、一度倒すとスマートフォンの「Ghostpedia」に登録される。「カメラのフレーム内におさめて撮影する」「フラッシュライトで怯ませる」「斧による力勝負で成仏させる」の3パターンが基本。そのほかにもステルス行動が求められる場面や、丸のこを持って追いかけてくる外科医霊のチェイスシーンなど、さまざまなシチュエーションに対応せねばならない。

前作からアクション性が高まったかわりに、じわじわとくるようなホラー要素は控えめに。いきなりの視聴覚演出によりプレイヤーを驚かせるジャンプスケアにも頼っていない。詰まりそうな謎解きも、終盤の一部を除けばほとんどない。前作と比べて、解法を考えるよりも、キャラクターを動かすことを前面に出している印象だ。また、陰鬱なムードが漂う幽霊退治パートの合間には、日中の明るい街中を探索可能。そのほかNPCと会話したり、隠し要素・都市伝説の真相を探したりといった、任意コンテンツを味わえる。

ゲームエンジンを前作のUnityからUnreal Engine 4に変えたことで、ビジュアル面での進化も感じ取れる『DreadOut 2』。メインストーリーは6~8時間ほど。2018年に公開された公式サイトには、「大量のサイドクエスト」「デーモンの魂を吸収し、多数のユニークなアビリティ/武器を習得」といった記載が残っているが、おそらく制作の都合上スケールダウンしたのだろう。サイドクエストはあれど大量(Tons)というほどではなく、後者のアビリティ習得システムは本編クリア時点で確認できなかった。とはいえ、それは決して悪いことではなく、インディーホラーゲームとして遊びやすいコンパクトな内容におさまっている。

『DreadOut 2』はSteamにて配信中。ゲーム内に「前作のあらすじ」が含まれているため、話のつながりをある程度は理解できるようになっている。ただし、前作で主人公の身に何が起きたのか、詳細は語られない。今作単体でも楽しめるが、話の流れが気になる方は事前に1作目『DreadOut』をプレイしておくのも手だろう。『DreadOut 2』は日本語非対応だが、『DreadOut』の方は日本語に対応している。