「ウィッチャー」アニメ映画プロジェクトが進行中。Netflixが噂を認める

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Netflixは1月23日、「ウィッチャー」のアニメ映画を製作中であることを正式に発表した。「The Witcher: Nightmare of the Wolf」というタイトルにて、大陸を襲う新たな脅威が描かれる。製作陣には、Netflixオリジナルドラマ「ウィッチャー」のショーランナーであるLauren S. Hissrich氏、共同プロデューサー兼脚本担当のBeau DeMayo氏(エピソード3「裏切りの月」担当)も参加するという。アニメーション制作は、「The Legend of Korra」やNetflixシリーズ「ヴォルトロン」を手がけた韓国のスタジオミール。

今回の発表は、昨日より再浮上した「ウィッチャー」アニメ化の噂を受け、それを認める内容となっている。アニメ化の噂自体は2019年から出ていた。そして1月22日、西部全米脚本家組合のデータベースに「The Witcher: Nightmare of the Wolf」という映画プロジェクトが登録されていることが報じられ始める(登録日は2019年10月1日)。脚本は先述したDeMayo氏で、小説版「ウィッチャー」シリーズをもとにしていると記載されている。そして今回のNetflixの発表により、これが「ウィッチャー」アニメ映画用の登録であることが判明した。

昨年配信開始されたNetflixオリジナルドラマ「ウィッチャー」シーズン1では、小説版(特に短編集「The Last Wish」「Sword of Destiny」)をベースに、超人的な力を秘めたウィッチャーのゲラルトが陰謀と策略の渦に巻き込まれていく物語が描かれる。小説とは異なり、ゲラルトだけでなくイェネファーとシリの視点からのオリジンストーリーも導入。ユーザー評価が高く、ドラマ効果によりゲーム版『ウィッチャー3 ワイルドハント』の同時接続プレイヤー数がローンチ時記録を超えるほど伸びたり(関連記事)、原作小説の人気再加熱により米国だけで50万部の増刷が決定したりと、大きな反響を呼んだ。そして小説、ゲーム、ドラマに続き、アニメとしても「ウィッチャー」の世界を味わえるようになる。

ドラマ版は2019年のNetflix新作TVシリーズの人気ランキング2位に入っており、実際の視聴者数としても、配信開始から1か月で7600万会員世帯が視聴したと、Netflixより報告されている(Polygon)。これはNetflixのTVシリーズのシーズン1として最大規模のコンテンツになるペースであるという。なお視聴者数はこれまで「どれかひとつのエピソードを70%以上視聴」した人数として算出されていたが、コンテンツによって長さが異なるため現在では「2分以上コンテンツを視聴」した会員世帯として計上されている。

すでにドラマ版のシーズン2製作は決定しており、配信予定時期は2021年。シーズン1からやや時間が空く。ただ、ドラマ版のエグゼクティブ・プロデューサーTomek Baginski氏は今年1月、シーズン間にはいくつかのサプライズを用意しているとインタビューにて語っていた(Redanian Intelligence)。「ウィッチャー」のアニメ映画は、その間を埋めるコンテンツとなるのかもしれない。

*バイラルヒットとなった「Toss a Coin To Your Witcher」を含むドラマ「ウィッチャー」の公式サウンドトラック「The Witcher (Music from the Netflix Original Series」は1月24日発売。国内Amazonにて予約受付が開始されている