クラウドゲームサービス「Stadia」2020年は120タイトル以上をラインナップに追加予定。時限独占タイトルの拡充も計画


Googleは1月16日、クラウドゲームサービス「Stadia」について、ローンチからこれまでに実施したことと、2020年の計画を公式コミュニティサイトにて報告した。この中で同社は、Stadia向けに時限独占タイトルを充実させていく方針を明らかにしている。

Stadiaは、欧米14か国にて2019年11月にローンチ。現時点では、GoogleのスマホPixel 2〜4やChrome OSタブレット、Chromecast Ultraを用いたストリーミングゲームプレイが可能で、今後さらなるデバイスをサポートする予定となっている。対応ゲームは、すでに他機種で発売済みのものを中心に著名タイトルを取り揃え、これまでに計28タイトルを提供中だ。

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2020年には、120タイトル以上をラインナップに追加する計画とのこと。そして今年前半には、10本以上のゲームがStadia向けのみでローンチを迎えるとし、時限独占であることを示唆している。具体的なタイトルについては今回は明かしていない。

現時点では、『Deadlight』や『RiME』などで知られるTequila Worksが手がけたアクションホラーゲーム『GYLT』が、唯一Stadiaのみで配信されている。同作は時限独占タイトルとのこと。また、人気タワーディフェンスゲーム新作『Orcs Must Die! 3』や、ハチャメチャ引越しアクション『Get Packed』、協力シューティングアクション『Spitlings』がStadia向けに発表されており、少なくとも『Orcs Must Die! 3』は時限独占であることが明らかになっている(関連記事)。

これまでは、既存タイトルが多いラインナップということもあり、あまり独占タイトルは目立ってこなかったが、GoogleはStadiaのみでプレイできるタイトルを確保していく方針のようだ。一方で、Stadiaはまだ一部の国でしか提供されていないため、たとえば注目作が突然Stadia独占になるとファンの反発を招きかねない。独占タイトル戦略を進めるEpic Gamesストアのような例もあり、Googleおよびデベロッパーは慎重な判断を求められるかもしれない。

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昨年11月のStadiaのローンチからこれまでのトピックとしては、まず新作である『Darksiders Genesis』を含め複数のタイトルがラインナップに追加された。また、協力プレイ中に仲間のゲーム画面を小画面表示させる「Stream Connect」機能を『ゴーストリコン ブレイクポイント』向けに初導入した。そのほか、『Journey to the Savage Planet』を開発中のTyphoon Studiosを、Stadia Games and Entertainmentの傘下に収め、ファーストパーティの充実を図っている。

なお、Stadia Games and Entertainmentは、Ubisoftで『アサシン クリード』シリーズなどを手がけたことで知られるJade Raymond氏が率いており、長期的なビジョンのもと数多くのStadia独占タイトルを開発中だという(GamesIndustry.biz)。また、東京を拠点に活動するエグゼクティブ・ゲームプロデューサーを募集していることも一部で話題となった。

今回の発表によると、今年第1四半期からは、Webを通じたストリーミングプレイへの4K解像度対応やアシスタント機能の拡充、およびStadia Controllerでのワイヤレスプレイへの対応を実施。さらなるAndroidスマホへの対応も進めていく計画とのことだ。来月には、Stadia Pro加入者向けに提供するゲームについての情報を公開するとしており、時限独占タイトルの情報も聞けるかもしれない。