国産ホラーゲーム『Lurk in the Dark : Prologue』前編がSteamにて無料公開。洋館3Dホラーの序章公開で開発資金獲得目指す

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国内に拠点を構えるゲームスタジオIDEA FRUITIONは11月9日、『Lurk in the Dark : Prologue』の前編をSteamにて無料公開した。『Lurk in the Dark』はUnity製の国産3Dホラーゲーム。今回公開されたプロローグの前編は、本作の恐怖の一端が味わえるものだ。現在Steamストアページから直接ダウンロードはできない状態となっており、SteamDB経由でのインストールが推奨されている。

また、Kickstarterにて『Lurk in the Dark』のクラウドファンディングが開始されている。『Lurk in the Dark』本編及びプロローグ後編の開発をかけ、2000万円の資金獲得を目指したキャンペーンであり、開発資金は声優の起用やモーションキャプチャー機材の購入、DTMシステムの購入などにあてられるという。

『Lurk in the Dark : Prologue』の前編は、館を舞台にした1時間程度のホラーゲーム。かつて採掘と木工で栄えたという町バベルズヒルトップ。主人公のマーカス・ブラウンは、現在は湖を目玉に観光客を集めるバベルズヒルトップの警察官だ。ある夜のこと、町の名家ラグルス家から殺人事件が起こったと通報が入る。銃も持たず、捜査チームのメンバーとして屋敷の別館を1人で捜査するマーカス。ラクガキだらけの廊下を進み、同僚にトイレへ閉じ込められたりしているうちに、徐々に奇妙な現象に苛まれるようになり、悪夢へと迷い込んでいく。

髪の長い白い女、どこからか聞こえてくる何かの声、間接的に襲ってくる怪現象の数々。進行方法の分かりづらい箇所があることなど、荒削りな部分もあるが、ホラーらしい雰囲気は醸成されており、恐怖体験が待ち受けている。なお、『Lurk in the Dark : Prologue』の後編は、本編発売前に1500円前後で販売予定。Kickstarterのバッカーへ向けた先行プレイの開放予定は2021年内とされている。

『Lurk in the Dark』の開発は、国内在住で26歳の浜崎祐介氏が行っている。同氏は、大学でサークルを作った際にUnityと出会い、小規模なスマートフォン向けアプリを作ってきたという人物。本作の開発期間は3年以上。最初は幼馴染と共に、何かゲームを作ることを目的に「幽霊から逃げつつアイテムを集めて脱出するゲーム」として開発が始まったというが、実在の豪邸をモデルにした作品へシフトした後、ストーリーやシステムに合わなかったため、現在のオリジナルの屋敷を舞台にしたものへ到達したそうだ。

『Lurk in the Dark』本編は、武器のカスタマイズ機能を備えた戦闘があり、2種類のエンディングが用意されたストーリー重視の作品になるという。また、氏にとって思い出のゲームでもある『サイレントヒル』シリーズの音楽を手掛けた作曲家に音楽をお願いしたいという願望も公式サイトには記されていた。

本作のクラウドファンディングキャンペーンは、目標金額18万ドル(2000万円)のAll or Nothing形式で行われており、かなり強気。大物クリエイターによる新作がクラウドファンディングで億単位の開発資金を集めるケースもあるものの、『La-Mulana 2』が5200人のバッカーを集め約26万ドル、『ARCANA HEART 3 LOVE MAX SIX STARS!!!!!!』が3000人弱のバッカーを集め約32万ドルと、本作が目標とする金額はすでにファンのいるシリーズタイトルが獲得しているような金額である。個人開発者の作品に目を向けると、Twitter上で話題となった鹿のゲーム『DEEEER Simulator』は800万円、『Undertale』が得た資金は約5万ドルだ。『Shovel Knight』など多額の資金を集めているケースもあるが、2000万円というのはなかなか重め。貴重な国産3Dホラーゲームということで、うまく資金が集まりリリースにまでこぎつけられることを祈りたい。

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