『ファミコンウォーズ』から影響を受けるSLG『Wargroove』内で、『ファミコンウォーズアドバンス1』全マップを再現したユーザー現る

Image Credit : HalcyonsGlory
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今月2月1日、Steamおよび海外コンソール向けに配信された『Wargroove』にて『ファミコンウォーズ』のマップを作り出したユーザーがいるようだ。Kotakuが詳細を報じている。本作は、『ファミコンウォーズアドバンス(Advance Wars)』から影響を受けて作られた作品。『Starbound』を手がけたChucklefishの自社開発タイトルで、資金を確保しユニットを生産し、各ステージの目標達成を目指す。

ファンタジー世界が舞台であったり、司令官が特殊能力「グルーヴ」スキルを使えたり、特定の条件下で発動するクリティカルヒットの概念が存在していたり、4人までのマルチプレイが実装されていたりと、差別化されているものの、基本的なシステムは『ファミコンウォーズ』に近い。

そんな本作にて、『ファミコンウォーズアドバンス』のキャンペーンマップ34つをすべて再現するユーザーが現れたわけだ。厳密にいえば、『ゲームボーイウォーズアドバンス1+2』の「1」の全マップである。『Wargroove』はエディット機能が充実していることも特徴で、シナリオやマップ、そしてストーリーを作り出しそれをオンラインでシェアすることが可能(PC/Nintendo Switch/Xbox Oneのクロスプレイ対応)。redditユーザーのHalcyonsGlory氏は、そのマップエディターで“オリジナル作品”のマップを再現したというわけだ。

Image Credit : HalcyonsGlory

『Wargroove』で再現された『ファミコンウォーズアドバンス』キャンペーンでの初陣となる「開戦!」マップは、原作よりも緑豊かであるが、中央を横切る川や建物の配置は原作のそれ。ほかのマップも、目コピで丁寧に作られている。すでに4マップが完成しており、コードも配布中。そのほかのマップも、ユニットが配置されたのち、コードにより配信されるという。キャンペーンマップまでも再現されており、氏の尋常ではないこだわりが垣間見える。Kotakuによると、ゲーム内の投稿リストには『ファイアーエムブレム 烈火の剣』を再現するマップなども登場しているといい、“旧作のリバイバル”が盛んになっているようだ。

ただし、『Wargroove』と『ファミコンウォーズ』および『ファイアーエムブレム』は、類似する点も多いが、ゲームプレイ面で大きな違いがある。ユニットにレベルの概念がある『ファイアーエムブレム』との違いは言わずもがな、『ファミコンウォーズ』に関しても前述した「グルーヴ」などの違いや、建物の上で待機できないという差異。そもそもユニットの性能などが異なるといった見逃せない違いがある。HalcyonsGlory氏も「このマップは懐古のための復刻プロジェクトなので、ゲームプレイは大きく違う。ぜひ原作を遊んでほしい」ともコメントしているように、あくまで『Wargroove』上での再現に留まるものであるようだ。

とはいえ、『ファミコンウォーズ』シリーズは長らく新作が発売されていないこともあり、充実したマップエディット機能を持つ類似タイトル『Wargroove』の登場は、ファンによってはその欲望を少しでも満たせるかもしれない。『Wargroove』は好調な滑り出しを見せており、すでに開発費用を回収したとChucklefishのCEOであるFinn “Tiy” Brice氏が公式ブログで語っている。短期/長期に分けながらも修正をはかり、長期間にわたってのコンテンツの追加やバランスの調整が予定されているとのこと。プレイヤーが増加するにあたり、今後もさまざまな創作意欲にあふれたマップが追加されていくことだろう。

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