『エースコンバット7』の「犬」に奇妙な注目集まる。JPEG画像ではないかと海外で話題に

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空を美しくリアルに描くフライトシューティングゲーム『エースコンバット7 スカイズ・アンノウン(以下、エースコンバット7)』にて、なぜか「犬」に大きな注目が集まっている。TwitchストリーマーPatrick Boivin氏が、この犬に対し反応したことが発端となり、PCGamesNKotakuなど複数の海外メディアが犬に熱視線をおくっている。

話題となっている犬が登場するのは、ミッション6におけるエルジア王国王女ローザが紹介されるシーンだ。カメラは犬を連れ添えミハイの孫娘たちと話すローザを写し、ドクター・シュローデルによるナレーションによって、彼女の生い立ちが解説される。いたって真面目なシーンであるのだが、前述のストリーマーであるBoivin氏は、ナレーションではなく「犬」が気になったようだ。というのも、このシーンではローザと2人の少女は生き生きと美しく描かれるのだが、犬は鳴き声こそ聞こえるが微動だにしない。エフェクトにより画面が揺れているが、犬だけが明らかに動いていない。この犬はどうしても、“画像の貼り付け”に見えてしまうのだ。こうした経緯により“Dog.jpg”という謎のネットミームが誕生した。

『エースコンバット7』では、Unreal Engine 4によって美しい世界が描かれている。空や機体だけでなく、人間も緻密に描かれる。これだけリッチに描かれる作品であるにも関わらず、犬だけが画像であるというシュールさがツボに入ったのか、Boivin氏は「こんなクレイジーなカットシーンは初めてだ!最高のゲームだ!」と爆笑しながらゲームを称賛。その様子がSNSでシェアされ、流行を生み出したというわけだ。ちなみにこの犬は、同ミッション中のカットシーンで2回登場し、それぞれ違うポーズをとっているが、どちらも全く動かない。それゆえに、“JPEG疑惑”を持たれている。背景が透過されていることから、JPEGではなくPNGやTIFFなのではないかとの指摘もあるが、よりキャッチーで親しみやすいという意味で“Dog.jpg”というフレーズが定着しているようだ。

すでに一部ユーザーは、この犬をさまざまなゲームの背景に登場させるという奇妙なコラージュを投稿し、笑いを誘っている。さらにはバンダイナムコエンターテインメント・ノルディックがこのミームに反応し、犬の画像を採点するアカウントWeRateDogsに「この忠実で勤勉なJPEGの犬を評価してください!」とメッセージを送っており、全世界でまたたく間に話題が拡散されている。

実際にJPEGファイルで貼り付けられた犬であるかどうかは不明であるが、前述したように本作のグラフィックの完成度が高いゆえに、この犬の静かすぎる佇まいに注目が集まったのだろう。つまり、本作のカットシーンのクオリティが非常に高いからこそ、目立ってしまったのかもしれない。『エースコンバット7』は、PS4/Xbox One向けに1月17日より販売中。来月2月1日は、Steam版が発売される。VRモードも非常に評価が高い同作であるが、リアル空を体験するだけでなく、この動かない犬が画像であるかを検証してみるのも、ひとつの楽しみ方かもしれない。

【UPDATE 2019/1/21 14:30】
『エースコンバット』シリーズのブランドディレクターを務める河野一聡氏はTwitterにて、「忠実なワンコ」が撮影後に亡くなったことを明かし、生前の貢献に感謝を述べている。

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