非公式続編『MOTHER 4』が『Oddity』として正式発表。オリジナルゲームとして、ドット絵で不思議な冒険描く

 

インディー制作チームO197Xは1月2日、『Oddity』を正式発表した。同作は、『MOTHER』シリーズの非公式続編『MOTHER 4』として開発されていたタイトル。続編が出ない『MOTHER 4』を自分たちで作ってしまおうという意気込みのもと、ファンゲームとして制作されていた。しかしながら、同時期にほかの任天堂IPのファンゲームが立て続けに公開停止処分を受けていたことを踏まえ、オリジナルタイトルとして作り直すことが明かされていた(関連記事)。そしてこの度、同作は『Oddity』として正式発表され、映像が公開された。

『Oddity』は、シュール・都市・ファンタジーRPGと称された作品。舞台となるのは、1970年代の架空のアメリカ。世界は混沌に陥っていた。悪魔たちが暴れまわり、月は奇妙な影に覆われている。人々は消えていき、その裏では「モダンマン」と呼ばれる秘密結社が暗躍しているようだ。プレイヤーは、妄想好きの少年Travisとして、バットとおもちゃの銃を携えて、世界を救う旅に出る。単なる少年に見えるTravisであるが、どうやら事故の影響で不思議な力を持っているという。冷静だが負けん気の強いMerylや、頭はいいがヘタレなFloyd、変わり者の不良リーダーLeoなど、友人と力を合わせて世界の不可解な現象の謎に迫っていく。

公開された映像では、『MOTHER』のエッセンスを感じさせながらも、独自の要素を取り入れた世界観を確認できる。フィールドやキャラクターのドット絵はかなりそのままであるが、戦闘は演出面も含めたちょっとした差別化が垣間見える。なお『MOTHER 4』として作られていた際には、開発元はゲームを日本語に対応させると告知していた。いずれにせよ、「Oddity(奇妙)」の名にふさわしい、へんてこな冒険が描かれることには間違いないだろう。

本作は、ファンゲームという形で出発しているが、ファンゲームにてしばしば見かける「原作のアセット盗用」などはなされていないという。『MOTHER 4』時代から、原作の素材などは使用せず、すべてをいちから作っていると開発者は公言している。元作品のシリーズにリスペクトを見せつつ、完全に独立したゲームとして開発が進められているとも。『Oddity』でも、そうした方針は変わっていないだろう。あくまで『MOTHER』シリーズの影響を受けた、いち作品として開発されているようだ。

『Oddity』は、対応プラットフォームや発売日などは不明。トレイラーでは「できた時にリリースする、それまでリラックスしていて(It’ll be out when it’s ready, relax till then)」という文言も確認できる。オリジナル作品として大きな一歩を踏み出した『Oddity』に、期待しておこう。